ポータブル電源を家に給電する方法が知りたい!
こんな疑問にお答えします。
結論から先にご紹介すると
電源切替器付分電盤を使ってポータブル電源の電気を家の分電盤に給電する
です。
我が家では電源切替器付分電盤とポータブル電源でリビングの照明やテレビ、コンセントを使っています。
電源切替器付分電盤の外観はこんな感じ
通常の分電盤は左側の1面、電源切替器付分電盤は真ん中と右側の2面です。
見た目は普通の分電盤と変わりません。
この記事では、
ポータブル電源で「家に給電する仕組み」「メリット」「注意事項」
を詳しくご紹介しています。
ポータブル電源を有効活用したい!という方は是非参考にしてみてください。
目次
ポータブル電源を家に給電する仕組み
ポータブル電源を家の分電盤に給電するには、
ポータブル電源と電源切替器付分電盤をケーブルで接続
します。
普通のブレーカーとポータブル電源をただ接続してしまうと、
「電力会社の電気」と「ポータブル電源の電気」がぶつかってしまい大事故に繋がる
可能性があるのでおすすめできません。
このような電気事故を発生させないために我が家では、
電源切替器付分電盤とポータブル電源を接続
しています。
電源切替器付分電盤がこちら
盤内の一番左側に設置されているのが電源切替機能付きのブレーカーです。
電源切替器用ブレーカーのつまみを
上にすると電力会社、下にするとポータブル電源、真ん中にするとオフ
となります。
ポータブル電源を分電盤に給電する手順
電源を切替える手順はこちら
- ポータブル電源を電源切替器付分電盤に出力する
- 電源切替器ブレーカーのつまみを「ポータブル電源」側に操作する
たったこれだけ!!
めちゃくちゃ簡単に給電できます。
「ポータブル電源の電気」を電源切替器付分電盤に給電している様子がこちら
「ポータブル電源のAC出力」と「電源切替器付分電盤入力用コンセント」をケーブルで接続しています。
写真ではちょっと仕組みが理解できない!という方は下記の記事で紹介されている配線図を参考にしてください。
配線図と上記の写真を見比べると仕組みが納得できるかと思います。
配線図が紹介されている関連記事はこちら
ポータブル電源の充電がなくなってきたら逆の手順で操作すれば「電力会社の電気」に戻すことができます。
- 電源切替器のつまみを「電力会社」側に操作する
- ポータブル電源をOffにする
操作手順の順番を間違っても停電時間が数秒長くなるだけで
「ポータブル電源の電気」と「電力会社の電気」をぶつけてしまう
ことは絶対に起こらないので安心です。
ポータブル電源を家に給電するメリット
ポータブル電源を家に給電するメリットがこちら
- 節電できる
- 停電のとき普段と同じように電気を使える
- ポータブル電源を有効活用できる
ポータブル電源を家に給電できる仕組みを導入してから
電気料金が高い時間帯にはポータブル電源の電気を使って、電気料金が安い時間帯には電力会社の電気を使う
という生活をしています。
一番安かった月の電気代は5,000円!!
4人家族でこの金額は安すぎる
ポータブル電源は高額で元を取ることは難しい!とされていますが、
毎月の1,000円以上の節電効果がある!と考えれば何年も使い続かれば元がとれるのでないかと思っています。
電源切替器付分電盤さえ導入していれば、
ポータブル電源を倉庫に眠らせることなく日常的に活用できる!
ようになります。
電源切替器付分電盤の設置には電気工事が必要になるので、注文住宅設計時に電気工事屋さんにお願いするのが一番簡単な方法です。
もちろん既設の分電盤に電源切替器付分電盤を増設することもできるので、まずは施工が可能かどうか電気工事屋さんに相談してみてください。
電源切替器付分電盤導入の注意事項
電源切替器導入で注意したポイントはこちら
- 消費電力の大きい負荷を分散させる
- 200Vで使用する家電は電源切替器回線に含めない
- 電源切替器への給電方法を簡単にする
- 停電させてはいけない負荷は電源切替器回線に含めない
電源切替器を操作すると
電気を一旦停電させて別の電気で給電することが可能
となりとても便利なのですが間違った使い方をすると
感電や家電を破損させてしまうリスクがある
ので「安全に電源を切り替える仕組み」をよく検討する必要があります。
導入した電源切替器付分電盤の仕様を決定するために費やした期間は約2ヶ月。
めちゃくちゃ大変だったけど安全に使える仕組みを導入できて大満足
下記の記事では、
試行錯誤しまくって完成した「電気配線図」「建築図面」を使って電源切替器付分電盤の導入方法
が解説されています。
→ → → 関連記事【注文住宅でやっておくべき電気配線とは?】
関連記事で紹介されている配線図があれば
「停電に強く、節電対策ができる電気配線」を数万円の施工費で電気工事屋さんに依頼
することが可能です。
絶対にやってはいけない給電方法
ポータブル電源を分電盤に給電する際、絶対にやってはいけない給電方法があります。
それは、
既設のコンセントにポータブル電源を直接給電する
という方法です。
電気の知識がある方なら以下のような給電方法を一度は思い描いたことがあるのではないでしょうか。
- コンセント回線のブレーカーを切る
- 停電したコンセントにポータブル電源を給電する
「ポータブル電源の電気」を切ったブレーカー回線に給電することが可能なので、
電気工事が不要でめちゃくちゃ簡単じゃん!
と思うかもしれませんが、これは大変なリスクを伴う行為なので絶対にやってはいけません。
万が一、ポータブル電源で給電中にブレーカーをONにしてしまうと、
「電力会社の電気」と「ポータブル電源の電気」がぶつかり「短絡」という電気事故が発生します。
短絡事故が及ぼす影響はこんな感じ
- ポータブル電源が壊れる
- 家全体が停電する
- 電力会社に事故の影響を及ぼして近隣一体を停電させてしまう
- 火花が原因で火災が発生する
考えただけでもゾッとしますよね
既設コンセントにポータブル電源を給電(電気を逆流させる)させることはリスクが高すぎるので絶対にやめておきましょう。
我が家に導入した仕組みはコンセントを使ってポータブル電源の電気を電源切替器に給電していますが、
給電するコンセントは電力会社の電気が絶対に加圧されない給電用のコンセント
なので「電力会社の電気」と「ポータブル電源の電気」がぶつかることは絶対にありません。
ポータブル電源を家の分電盤に給電するならリスクを十分検討してから実施しましょう。