車中泊のとき電気を自由に使いたい!電源を自作する方法ってあるの?
こんな問題を解決します。
本記事では、
車中泊をより快適にする電源の選び方、自作する方法
をご紹介しています。
車中泊を楽しむためには、電源の確保が欠かせません。
キャンプ場や道の駅での車中泊では、スマホの充電や電気毛布の使用など電気が必要な場面が多々あります。
しかし、市販のポータブル電源は高価で、使用目的に合ったものを見つけるのは難しいことも。。。
DIYで車中泊に必要な電源を自作することで、コストを大幅に削減しながら自分のニーズにぴったり合った電源を手に入れることが可能。
本記事では、電源の種類から必要な道具、具体的な手順、安全に使うためのポイントまで詳しく解説します。
車中泊をさらに快適にするための電源自作の第一歩を踏み出してみましょう。
目次
車中泊に必要な電源の種類
車中泊に必要な電源は、「どれくらい電気を使いたいのか」「どんな家電を使いたいのか」によって必要な機器が異なります。
例えば、
車中泊でドライヤーや電気ケトルを使う予定なのに、持ち運びしやすい低容量の電源を導入しては使い物にならない
となってしまいます。
スマホやノートパソコンの充電ができる電源が必要なのか、ドライヤーや電気ケトルが使える電源が必要なのか、、
使用用途によって最適な電源選びが重要です。
車中泊用の電源をどうやってDIYするのか、DIYした電源でどんなことができるのか!を詳しくご紹介していきます。
車中泊で役立つ電源選びのポイント
車中泊で役立つ電源を選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 電源の容量の大きさ
- 持ち運びやすさ
- 充電方法の多様性
まずは、車中泊中でどのように電気を消費するのかを明確にイメージしてから上記のポイントを確認してみてください。
電源の容量の大きさ
容量の違いによって、「使える電気の大きさや時間」が大きく異なります。
例えば、
容量が小さく電源はノートパソコンやスマホの充電、扇風機のような消費電力の小さい家電を6時間くらい使える。
容量が大きい電源は照明やテレビを2日~3日間くらい使える。
このように選定する電源の容量によって使える家電の種類、使える時間が大きく異なります。
車中泊でどんな家電を何時間使いのかを明確にしておきましょう
持ち運びやすさ
持ち運びやすさはとても重要なポイントです。
持ち運びしやすい電源であれば、
車の中、テントの中、バーベキューをするタープの中など、どこにでも電源を持ち運ぶことができる
のでとても便利です。
ただし、
持ち運びしやすい = コンパクト = 容量が小さい
となるので使える家電が制限されてしまいます。
車の中だけで電気を使用するのであれば、持ち運びしずらくても容量の大きい電源を採用した方がいいでしょう。
「電源で稼働させたい家電の種類」と「持ち運んで使用する頻度」のバランスが大切です。
充電方法の多様性
電源選びで「充電方法の多様性」はとても重要です。
充電方法がコンセント電源一択であれば使い勝手が悪いのでおすすめできません。
最近は、
ソーラーパネル、車のシガーソケット、家庭用コンセントなど
複数の充電方法に対応した電源が多く販売されているので事前にしっかり確認しましょう。
ソーラーパネル充電の注意点として、
ソーラーパネルと電源が同じメーカーでなければソケットが合わなくて充電できない
ことがあります。
電源を使い始めると、ソーラーパネルやバッテリーを増設して「発電出力をアップしたい!」「容量をアップしたい!」と感じることがあるはずです。
そのとき、増設設備を既存設備のメーカーと合わせなければならないので選択肢が少なくなってしまいます。
なので、
電源選びの際、充電ソケットが他メーカーのソケットでも使えるかどうかまでチェックしましょう。
ポータブル電源と固定電源の違い
車中泊用として利用できる電源は、大きく分けて「ポータブル電源」と「固定電源」の2種類があります。
2種類の違いを把握して理想とする電源を導入し、快適な車中泊を目指しましょう。
ポータブル電源
持ち運びが簡単で、アウトドアや災害時にも活用できます。
ただし、容量が限られているため使用時間や用途に制限があります。
固定電源
固定電源は車のバッテリーのような形をしていて安価で大容量の電力供給が可能です。
ですが、100Vの電気を使うには「適正な材料の選定」「ケーブルの配線」など、専門的な知識が必要になります。
車中泊用電源の自作に必要な道具と材料
車中泊用の電源としてポータブル電源を導入する場合は道具や材料は必要ありません。
充電方法だけを考えればオッケー
ここでは、固定電源を使った場合に必要な道具と材料についてご紹介していきます。
固定電源自作に必要な道具リスト
車中泊電源を自作するために必要な道具がこちら
- ドライバーセット
- 配線用工具(ニッパー、ペンチ、圧着工具)
- テスター(電圧測定器)
ホームセンターで手に入る工具ばかりなのでDIYに挑戦する方は準備しておきましょう。
ですが、
ソーラーパネルとケーブルを接続する端子(MC4端子)を圧着する工具はホームセンターで売られていない可能性があるのでネットでの注文がおすすめです。
太陽光発電を自作したときに購入したMC4端子用の圧着工具がこちら
このセットさえあれば太陽光パネルとケーブルの接続を思い通りに施工することができます。
ソーラーパネルで固定電源を充電させるには必ず必要な工具なので挑戦される方はゲットしておきましょう。
難点はMC4端子上げ以外に使い道がないこと
関連記事「太陽光発電を自作してみた」では機器同士の配線方法を詳しく紹介しています。
【太陽光発電を自作してみた】機器同士の配線方法を図や写真を使って解説
固定電源自作に必要な材料リスト
固定電源を設置するために必要な材料がこちら
- インバーター
- バッテリー
- チャージコントローラー
- 走行充電器もしくはソーラーパネル
これらの材料を配線することで、
充電と放電を繰り返し行える固定電源
になります。
数日にわたって車中泊をするなら充電機能は必須
車中泊電源を自作する手順
工具と材料があれば簡単に自作できるわけではありません。
自作した電源で安全に電気を使うためには、適正な材料を正しい方法で配線しなければなりません。
下記では、車中泊用電源を自作する手順を詳しくご紹介します。
電源配線の基本ステップ
固定電源に必要な機器を配線するフローがこちら
作業を始める前にフローを確認してください。
機器同士の配線方法
各機器には極性があり、「正極(赤)」「負極(黒)」で表示されることがほとんどです。
極性を逆に配線してしまうと故障の原因に繋がるので十分注意してください。
バッテリーとインバーターの配線は、六角のボルトに丸い端子を接続します。
こんな感じ
+ドライバー、もしくはモンキーレンチでしっかり締め付けましょう。
チャージコントローラーの配線は、先端が剥けているケーブルを差し込んでビスを締めつけて接続します。
配線方法は説明書に明記されているはずなので事前に確認しておきましょう。
電源のDIYで機器同士の配線が難しそぉ。。。
と感じる方が多いですが複雑な作業内容ではありませんので安心してください。
安全に使用するためのポイント
自作した電源を安全に使い続けるためのポイントがこちら
- 絶縁処理はしっかり施されているか
- 過負荷になっていないか
- 発熱していないか
これらのポイントをチェックすることで安全に長期間使い続けることができます。
絶縁処理
配線や接続部分はしっかりと絶縁処理することで、ショートや感電を防ぐことができます。
過負荷対策
導入したバッテリ容量、インバーター容量に見合った家電を使うようにしましょう。
ドライヤーや電子レンジ、電子オーブンのような消費電力の大きい家電を一度に使うと容量オーバーとなり給電がストップする可能性があります。
また、容量以上の負荷を加える行為はバッテリーの寿命を縮めてしまう可能性があるので注意してください。
発熱チェック
定期的に、「バッテリー本体」「端子部」「ケーブル」「インバータ」の発熱状態をチェックしましょう。
手で触れないくらい発熱するようなことがあれば、「配線の締め付け不足」「容量不足」の可能性が高いので計画的に改善する必要があります。
自作電源は、
完成して動作確認したときには問題なくても、使い続けて数日経過したときに突然問題が発生する
ことがあります。
電源を使いながら上記で紹介したポイントを確認して安全に使えているかどうかチェックしてみてください。
便利な電源自作の活用例
自作電源の活用例をいくつかご紹介します。
キャンプで活用
自作電源はキャンプでも活用できます。
- 調理器具の使用
- 照明電源
- 虫よけ用、火起こし用のサーキュレーター電源
活用方法は無限大
キャンプでの電源は
固定電源よりも持ち運びしやすいポータブル電源の方がおすすめ
です。
以前は持ち運びに便利なコンパクトタイプのポータブル電源(JVCケンウッド BN-RB37-C)を使っていたのですが、最近は容量の大きい(EcoFlow RIVER 2 Max)を使っています。
1泊のキャンプなら容量600Wh程度あれば十分。
重量が6kg以下であれば女性でも持ち運び可能
キャンプで快適に電気を使いたいなら重量6kg以下で容量600Wh程度のポータブル電源がおすすめです。
関連記事「エコフローリバーマックスを使ってみた」ではエコフロー製ポータブル電源の本気レビューを紹介しています。
【エコフロー】リバーマックスを使ってみた正直な感想
災害時の緊急電源として活用
車中泊電源は災害時にも有効です。
停電時に携帯電話の充電や照明の確保ができるため、非常時の備えとしても役立ちます。
大規模停電が発生したとき周りの住宅は停電していたのに我が家は普段と変わらなく電気を使えた
ということがありました。
ガソリンの発電機で電気を確保している方もいましたが、
「長時間使えない」「騒音」「延長コードで室内に電気を持ってくる」
などのデメリットがあるようでした。
緊急用の電源としては発電機よりもポータブル電源や固定電源の方が使いやすいと思います。
節電用として活用
車中泊電源は日常生活で消費する電気の節電用としても利用できます。
ソーラパネルや走行中に充電した電源で家電を使えばその分、節電することが可能。
我が家は車中泊に行かない期間、電源を家の中に設置して節電用としてフル稼働させています。
こんな感じ
以前はコードレスタイプの家電の充電で活用していたのですが、
今は固定電源を分電盤に供給できるよう電気配線を改修してあらゆる家電を固定電源で使っています。
そんな我が家の2024年5月の電気はたったの2894円。
4人家族でこの金額は安すぎる
関連記事「注文住宅でやっておくべき電気配線」では固定電源を分電盤に供給するために改修内容が詳しく紹介されています。
紹介されている電気配線は、ポータブル電源の電気を分電盤に供給することも可能な方法なので気になる方は是非参考にしてみてください。
節電効果を考えると、約15年で車中泊用電源を完成させるまでに掛かった費用を回収することができる計算です。
車中泊でも使えて節電用としても使える固定電源は最高♪
自作電源は自分の好きなように設計することができるので、費用を抑えつつライフスタイルにあった電源に仕上げることができます。
本記事で紹介している手順とポイントを参考に、車中泊に必要な電源を自作して、安全かつ快適な車中泊ライフを楽しんでください。