蓄電池を導入して節電や災害時の備えとして利用したい!
このように考える方が多いのではないでしょうか。
個人的な結論を先にご紹介すると、
高額蓄電池を使って節電しても元をとるまでに数十年かかるし、元がとれない可能性もあるのでおすすめではない。ただし、赤字になってでもいいから停電の備えとして導入したいならOK
です。
我が家は蓄電池を備えた自作太陽光発電を使って節電生活を送っています。
もちろん、停電が発生したときには蓄電池で普段と変わらない生活をすることが可能です。
蓄電池を毎日フル稼働させながら生活していて感じることは、
太陽光発電と蓄電池を使った節電生活はとても便利。努力次第で電気代を安く抑えることができるのでやりがいがあって楽しい。
でも、必要な設備を自分で用意して導入費用を抑えたから元がとれるけど、業者に依頼してしまうと元を取ることは難しい。赤字になってまで太陽光発電や蓄電池を導入する必要はないのでは?
です。
導入費用の元がとれるよう設計してくれる業者さんもいらっしゃると思いますが、私の周りにはいませんでした。
本記事では、高額蓄電池の導入で後悔する3つの理由を詳しくご紹介していきます。
これから蓄電池の導入や交換、太陽光発電システムの導入を検討されている方は是非参考にしてみてください。
目次
高額蓄電池の設置をやめた方がいい3つの理由
高額蓄電池の設置をやめた方がいい理由がこちら
- 最終的に赤字になる可能性が高い
- 設備の更新時期に再度費用がかかる
- 蓄電池の設置スペースが必要になる
蓄電池には「電気を自給自足できるようになる」メリットもありますが、上記のようなリスクも伴います。
各リスクをしっかり把握してから導入を検討しましょう。
最終的に赤字になる
蓄電池は導入費用が高額なため最終的に赤字になってしまう可能性があります。
導入費用の元を取るためには15年~20年以上使い続けなければなりません。電池の種類や容量によって価格が大きく異なりますが、基本的に高額な商品ばかりです。
1日~2日分の生活に必要な電気を蓄電できるような大容量の蓄電池になれば確実に10万円以上はかかってしまいます。
さらに、蓄電した電気を普段使いするにはインバータや切替器などの機器が必要になるので蓄電池以外にも機器を用意しなければなりません。
蓄電池だけ用意してもコンセントや照明を使うことはできない
自分で導入した低容量の蓄電池であっても普段使いできるように設備するまでに30万円程度かかっています。
交換時期がくると再度費用がかかる
蓄電池は20年くらい使い続けられますがいずれは交換しなければなりません。
蓄電池の特性上、年数が経過するにつれて充電容量が徐々に下がっていきます。スマホと一緒で、長時間充電しても80%しか充電できない!というイメージです。
満足に充電できなくなったと感じたら交換のタイミングなので電池交換に高額な費用が発生します。
やっと元がとれたと思ったらすぐに交換が必要になるかも。。。
仮に80%しか充電できなくなったからといってすぐに交換しなければならないというわけではありません。
80%の充電でも問題なく使えるのであれば使い続けてもいいと私は考えています。
完全に充電できなくなるまで使い続けることが元をとるための秘訣です。
大型で設置スペースの確保が難しい
蓄電池の容量が大きくなればなるほど本体の規格が大きくなり設置スペースの確保が難しくなります。
最近ではエアコンの除湿器のように蓄電池を外壁に設置している住宅をよく見かけますが、取り付けが大変で工事費が結構高いんだろうなぁと思って観察していまいた。
我が家に導入した蓄電池の容量は200Ah(2.4kWh)タイプで1日分の消費電力を賄えるくらいの電気を蓄電することができます。
設置している状況がこちら
土間にある収納ラックの一部を蓄電池設置スペースとして確保しています。
蓄電池を追加して容量をアップさせたいと思っても設置スペースの難しいという状況です。
蓄電池の増設は厳しい
1日~2日分の電気を蓄電できるくらい大容量の蓄電池だと収納ラックに置くことはできなくなるので専用の設置スペースが必要になります。
安全性を考えたとき蓄電池の周りに燃えやすいい荷物を置いておくのはかなり危険なので余裕をもったスペースの確保が必要です。
屋内に設置スペースがなければ、屋外もしくは外壁への設置になるでしょう。
低容量蓄電池と太陽光発電を自分で導入できればメリットがある
自分で導入できる程度の低容量の蓄電池と太陽光発電あれば費用面・メンテナンス面でいろんなメリットがあります。
- 導入費用の元がとれる
- 自らメンテナンスできる
- 狭いスペースでも導入できる
関連記事「太陽光発電を自作する方法」では必要な機器、配線方法が詳しく紹介されています。
【太陽光発電を自作する方法】「ケーブル太さ」の決め方を図を使って解説
小規模な設備であれば自分で太陽光発電を導入するとは十分可能です。
気になる方はチェックしてみてください。
導入費用の元がとれる
自分で必要な機器を購入して設置、配線を行えば必要な費用は材料費のみなので導入費用の元をとれる可能性が高まります。
ちなみに、
2024年5月の我が家の電気代は2,894円。
昨年の同時期の電気代と比べて2,000円以上電気代が安くなりました。
4人家族でこの料金は安すぎる!!
節電効果を考えると、今のところ12年くらいで導入費用の元がとれる計算です。
現在、電気代がどんどん上がっているので自家消費型太陽光発電の価値も上がってきています。
電気代の高騰 = 太陽光で発電した電気の価値が上がる = 家消費型太陽光発電の価値が上がる
以前、見積を依頼した太陽光発電の業者さんからは、
「電気をいっぱい使う方なら電気代が上がっている今、家消費型太陽光発電の導入がかなりおすすめ。電気を作り出せるようになれば電気代が高騰してもへっちゃらですよ」
とアドバイスされました。
確かに業者さんのアドバイス通りになっている。。。
「生活スタイルに合った機器の導入」と「自分で導入して施工費を削減」
することができれば元をとることは可能です。
部分交換ができる
長期間使い続ける蓄電池や太陽光発電において「自分で部分交換ができる」のは最大のメリットです。
なぜ部分交換が重要なのかというと、
蓄電池よりも先に付属設備(インバータやチャージコントローラ)などが壊れる可能性が高いから
です。
インバータやチャージコントローラは
蓄電池の電気(直流の電気)をコンセントや照明で使える電気(交流も電気)に変換したり、蓄電池の過充電や過放電を防止する設備
でこれらの設備と併せて設備しなければ蓄電池は使えません。
長寿命である蓄電池よりも先にインバータやチャージコントローラといった設備が使えなくなる
と言われています。
これらの設備を自分で部分交換ができれば交換費用を抑えつつ稼働期間を伸ばすことができます。
私の勝手なイメージですが、
インバータやチャージコントローラが壊れて業者に交換を依頼した場合、まだ使えるのに経年していると理由から蓄電池やソーラーパネルの交換まで勧められそう。
と思ってます。
専門的な知識が必要な分野だから業者に指摘されたら従ってしまいますよね。。。
蓄電池や太陽光発電は、
どれだけ長い期間費用をかけずに使い続けられるか
がとても重要です。
自分で部分交換ができれば
最小限の費用で長期間使い続けることができる
ようになります。
狭いスペースでも設置できる
低容量の蓄電池であれば狭いスペースでも十分設置可能です。
導入したLiTime 12V 200Ah Plus は車のバッテリーを一回り大きくしたサイズ感なので、
納戸や物置に設置することができます。
こんな感じ
写真は仕事のデスクの横に蓄電池とインバータとチャージコントローラを設置している様子です。
これくらいの容量の蓄電池であれば特別に設置スペースを確保しなくても導入することができます。
「パソコンの電源」「家電の充電」で利用してました
蓄電池の導入はシミュレーションがとても大切
蓄電池の導入はシミュレーションがとても大切です。
- 導入費用はいくらかかるのか
- 1ヶ月でどれくらいの節電効果があるのか
- 蓄電池でどのような家電をどれくらいの時間使用するのか
細かくシミュレーションをすることで最適な容量の蓄電池を選定することができます。
以下の流れでシミュレーションすると適正な蓄電池を選定することが可能です。
- 蓄電池でどんな家電を使いたいのかリストアップする
- 1日の消費電力量を算出する
- 算出した消費電力量から蓄電池とインバータの容量を決定する
- 蓄電池の容量に見合う分のソーラーパネルの容量を決める
今の生活スタイルからどんどん逆算していくイメージ
これから「蓄電池の導入」や「太陽光発電の導入」を予定されている方は是非参考にしてみてください。