停電が発生した時、蓄電池があればどれくらい時間電気を使えるの?
こんなぎ疑問にお答えします。
結論から言うと、
10kWh容量の大型蓄電池なら省電力運用で72時間の使用が可能
です。
実際に我が家では、
容量2.4kWhの蓄電池と3台のポータブル電源を使って節電生活
を送っています。
ゆくゆくは電力会社に頼ることなく発電した電気だけで生活するオフグリットをしたい
そんな電気の仕事をしている節電オタクの私が、停電時の実用的な使用時間と効果的な運用方法をわかりやすく解説。
蓄電池の導入または更新を計画している方は是非参考にしてみてください。
目次
蓄電池の停電時使用時間の基本計算方法
蓄電池の停電時使用時間は「蓄電池容量÷使用する電力」で簡単に計算できます。
この基本的な計算式を理解することで、あなたの家庭にとって最適な蓄電池容量を算出することが可能です。
ただし、実際の使用時間は家電の組み合わせや運用方法によって大きく変わるため、具体的なシミュレーションが重要になります。
容量別・停電時の使用可能時間の目安表
蓄電池の容量別使用時間の目安がこちら
- 小型(2-3kWh)で12-24時間
- 中型(5-7kWh)で24-48時間
- 大型(10kWh以上)で48-72時間
これは1日の平均消費電力を1-2kWh程度に抑えた省電力運用での計算結果です。
我が家で使用している2.4kWhの蓄電池も、節電を心がけることで丸1日の停電に対応できた実績があります。
【実体験】2.4kWh蓄電池で24時間生活してみた
電力会社から電気を受電しているブレーカーを切って、家族みんなで24時間生活できるかを検証してみました。
容量2.4kWhの蓄電池が計算上どれくらい長持ちするのかではなく、
実際に家電を使ってどれくらい長持ちするのか
を確認。

検証内容がこちら
- 災害を想定してテレビやパソコンは使わない
- 冷蔵庫、照明、調理器具を使用
- スマホ2台(私と妻の分)を充電
- 生活に支障のない範囲で節電をする
結果的に30時間以上電気を使い続けることができました。
その日の天候や気温によって消費電力は大きく変動するので、毎日30時間以上使い続けられるわけではないので注意してください。
検証した日はめちゃくちゃ好条件でした
この経験から、小容量でも計画的な使用で十分に停電対策になることを実感しています。
関連記事「LiTime12V200AhPlusのレビュー」では、メリットやデメリット、使い心地が詳しく紹介されています。

消費電力の計算式と家電別消費電力一覧
家電の消費電力は「電力(W)×使用時間(h)÷1000=消費電力量(kWh)」で計算します。
主要家電の消費電力は、
LED照明10-20W、液晶テレビ100-200W、冷蔵庫150-300W、エアコン500-1500W
です。
これらの数値を使って1日の消費電力量を計算することで、必要な蓄電池容量が明確になります。
実際に計測した結果、我が家の基本家電での1日消費量は約2kWhでした。
10kWh蓄電池が72時間使える理由と条件
10kWh大容量蓄電池が72時間使える理由は、
1日あたりの消費電力を3.3kWh以下に抑えることで実現できるから
です。
これは省電力モードでの運用と、使用する家電の優先順位を明確にすることがポイントになります。
災害時の3日間という目安期間を考えると、この容量は停電対策として非常に有効な選択肢といえるでしょう。
大容量蓄電池の停電時運用パターン
10kWh蓄電池があっても停電時は、
なるべく無駄な電気を使わず必要最低限の電気で生活することが
大切です。
停電のときは「いつ電気が元通り復旧するかわからない」状況なので無駄な電気を使うのはやめましょう。
生活に必要な冷蔵庫や給湯、情報の取得に必要なスマホの充電を最優先に電気を使うようにしてください。
同時使用できる家電の組み合わせと制限事項
10kWh蓄電池でも同時使用できる家電には制限があり、出力(W数)の上限を考慮する必要があります。
一般的な家庭用蓄電池の出力は3-5kW程度のため、エアコン(1500W)と電子レンジ(1200W)、ドライヤー(1000W)を同時使用すると上限を超えてしまいます。
我が家で使っている『Li Time 12V200Ah Plus 』という蓄電池は、
消費電力が高い家電を長時間しようすると、残量が40%程度残っていても安全装置が原いて停止する
ことがあります。

実際の停電時は、
高消費電力の家電は時間をずらして使用し、効率的な電力管理
を心がけましょう。
停電時に優先すべき家電と効率的な使い方
停電時に優先すべき家電は、生命維持と安全確保に直結する機器から選ぶことが重要です。
照明、冷蔵庫、通信機器を最優先とし、次に快適性を維持するための家電を選択しましょう。
効率的な使い方のコツは、
各家電の消費電力と使用頻度を把握し、計画的に運用すること
です。
実体験を通じて得られた優先順位とノウハウをお伝えします。
必要最小限で1日を過ごす家電リスト(実測値)
1日を過ごすために必要最小限の家電は、
LED照明2台(40W)、冷蔵庫(200W間欠運転)、スマートフォン充電器(10W)、ラジオ(5W)の組み合わせ
です。
これらの実測値から計算すると、1日の消費電力量は約1.5-2kWhとなります。
我が家の2.4kWh蓄電池でも、この組み合わせなら余裕を持って24時間以上の運用が可能でした。
冷蔵庫・照明・スマホ充電の24時間運用実例
冷蔵庫・照明・スマートフォン充電の24時間運用実例では、総消費電力量が約2kWhとなりました。
冷蔵庫は省エネモードで間欠運転し、照明は必要な場所のみ点灯、スマートフォンは夜間にまとめて充電することで効率化を図りました。
この運用方法により、2.4kWh蓄電池でも朝6時から翌朝6時まで安定した電力供給を維持できています。
エアコン使用時の大幅な使用時間短縮に注意
エアコンを使用すると蓄電池の使用時間が大幅に短縮されるため、停電時の運用には特別な注意が必要です。
一般的なエアコンは1時間あたり0.5-1.5kWhを消費するため、
10kWh蓄電池でも連続運転では10-20時間程度
しか持ちません。
夏場や冬場の停電対策では、エアコンの使用時間を制限し、扇風機や電気毛布などの省電力機器との併用を検討することが重要です。
停電対策に最適な蓄電池の選び方
停電対策に最適な蓄電池を選ぶには、
家族構成、生活スタイル、想定する停電期間の3つの要素を総合的に判断
することが重要です。
単純に大容量を選べば良いわけではなく、コストパフォーマンスと実用性のバランスを考慮する必要があります。
節電オタクとして数多くの家庭に蓄電池を設置してきた経験から、失敗しない選び方のポイントをお伝えします。
家族構成別の必要容量の目安
家族構成別の必要蓄電池容量の目安は、
1-2人世帯で3-5kWh、3-4人世帯で5-8kWh、5人以上の世帯で8-12kWh
となります。
これは、24~48時間の停電に対応する基本的な容量です。
我が家は4人家族で2.4kWh蓄電池を使用していますが、
自作太陽光発電システムと蓄電池を接続する、節電を心がける
ことで1日分の電力を十分に賄えています。
ただし、快適性を重視する場合は、この目安より1.5-2倍の容量を検討することをおすすめします。
関連記事「4人家族の安すぎる電気代とは!?」では、効果的な節電方法が紹介されています。

出力(W数)と容量(kWh)両方を考慮した選定基準
蓄電池選びでは容量(kWh)だけでなく、出力(W数)も同じように重要な要素です。
容量は使用時間を決め、出力は同時に使用できる家電の種類と数を決めます。
たとえば、10kWh容量でも出力が2kWしかなければ、エアコンと電子レンジを同時に使用できません。
実際の選定では、
1日の消費電力量から容量を、同時使用したい家電の合計電力から出力を決定すること
が基本となります。
災害対策として蓄電池導入時の補助金活用法
蓄電池の導入時には国や地方自治体の補助金を活用することで、初期費用を大幅に削減できます。
国の補助金は1kWhあたり2-4万円、地方自治体の補助金はさらに上乗せされる場合があります。
申請には条件があるため、購入前に必ず確認することをおすすめします。
まとめ:あなたに最適な蓄電池容量の判断基準
蓄電池の停電時使用時間は容量と使用する家電の組み合わせで決まり、
10kWh容量なら省電力運用で72時間の使用が可能
です。
最適な蓄電池容量を選ぶには、家族構成、想定する停電期間、同時使用したい家電の種類を明確にすることが重要です。
我が家の2.4kWh蓄電池での実体験からも、適切な運用により小容量でも十分な停電対策効果が得られることが実証されています。
停電対策だけでなく、平常時の節電効果も考慮して、あなたの生活スタイルに最適な蓄電池を選択してください。