ポータブル電源で元を取ることはできるのか【ワットモニターを使って実測してみた】

 

ポータブル電源で家電を使って電気代を節約しつづけたら元はとれるの?

 

こんな疑問にお答えします。

 

結論から言うと、

ポータブル電源を使って節電できる金額よりも本体価格の高くなるので元を取ることは難しい。

です。

 

以下の手順でポータブル電源の節電効果を求めてみました。

  • 充電が100%から0%になったときの「消費できる電力量」を測定する
  • 「消費できる電力量」と「電気料金の検針票」を照らし合わせて、金額に換算
  • ポータブル電源が生涯使える回数と換算した金額から節電できる金額を求める

 

 

実測値から求めたリアルな金額で検証しています。

 

 

この記事を参考にすることで、

元を取ることは難しいとしても、ポータブル電源にはどれくらいの節電効果があるのか

を金額で把握することができます。

 

ポータブル電源を上手に活用して少しでも元を取りたい!と考えている方は是非参考にしてみてください。

 

ポータブル電源で元をとれるのかワットモニターを使って検証してみた

 

ポータブル電源の節電効果を消費電力の測定ができるワットモニターを使って分析した結果を解説していきます。

 

検証結果から先にご紹介すると

40,000円で購入したポータブル電源は9,000円分の電気を出力可能。約31,000円の赤字になる

です。

 

ほとんど元が取れない!

という結果になってしまいましたが、どうやってこれらの数値を算出したのかを詳しくご紹介していきます。

 

検証に利用したポータブル電源がJVCケンウッド ポータブル電源 BN-RB37-Cです。

 

スペックがこちら

充電池容量375Wh
質量3.6Kg
AC出力200W(瞬間最大400W)
充電時間約12.5時間

 

持ち運びに便利なコンパクトタイプのポータブル電源です。

 

JVC【BN-RB-37C】を使って検証した内容を詳しくご紹介していきます。

 

満充電で「出力できる電力量」を測定

ワットモニターを使ってJVC【BN-RB-37-C】が100%から0%になったときの消費電力量を測定します。

 

測定している様子がこちら

 

測定した消費電力量は0.30kWh

 

これが1回の満充電で消費できる電力量です。

 

電気料金の請求書から1Kwhあたりの料金単価を求める

電気料金の請求書から「1kWhあたりの単価」を求めることができます。

 

こんな感じ

電気代請求書から単価を算出

 

これは「ほくでん」と契約していたときの請求書です。

金額 ÷ 消費電力量で料金単価を求めることができます。

 

 

電気代高騰の影響で単価が変わっているので注意してください。

 

 

電気代を安く抑えるために、現在は「ほくでん」ではなく「Looopでんき」に切替えてみました。

 

Looopでんきは「基本料金0円」「30分毎に料金単価が変動」という特徴があり、ポータブル電源や太陽光発電を導入している家庭との相性抜群です。

 

単価が高い時間帯にポータブル電源の電気を使って、単価が安い時間帯にLooopでんきの電気を使う

こんな感じて節電に取り組んでいます。

 

Looopでんきの料金単価の参考資料がこちら

 

単価が変動するので明確な金額を算出することはできませんが、我が家の場合平均して「1kWhあたり約40円」を超えるとポータブル電源で家電を使うようにしています。

 

 

関連記事「Looopでんきから請求されたリアルな電気代」では、ほくでんからLooopでんきに切替えて最初に請求された驚愕の電気代を紹介。

 

【北海道在住で「Looopでんき」に切替えてみた】 リアルな電気代をご紹介

 

ポータブル電源を有効活用して電気代を安く抑えたい!という方は参考にしてみてください。

 

ポータブル電源の寿命までに出力する総電気量を求める

 

JVC【BN-RB-37C】を使い始めてから寿命が来るまでに出力できる総電気量を算出します。

 

JVCの公式サイトには

充放電を500回繰り返すとバッテリーの能力が80%に下がる

という掲載がありました。

 

これを考慮すると500回の使用で完全に使えなくなるわけではないので、

500回 × 1.5 = 750回

で使えなくなると想定して計算します。

 

1回の満充電で消費できる電力量は0.3kWhなので、寿命が来るまでに出力可能消費電力は

0.3kWh × 750回 = 225kWh

 

225kWhを電気代に換算すると

225kWh × 40円/kWh = 9,000円

 

JVC【BN-RB-37-C】の寿命が来るまでに出力できる総電気量を電気代に換算すると、

9,000円

という結果になりました。

 

電気量(電気代)とポータブル電源本体価格を比較する

JVC【BN-RB-37-C】の寿命が来るまでに出力できる電気代は9,000

購入当時のJVC【BN-RB-37-C】購入価格が40,000円

40,000円 − 9,000円 = 31,000円

 

約31,000円の赤字ということになります。

 

「実測値から求めた電気代」と「ポータブル電源の本体価格」を比較すると

ポータブル電源を節電用に利用して元をとることは100%無理

ということがわかりました。

 

ポータブル電源を節電用として利用する方法

 

完全に元をとることはできなくても、ポータブル電源を節電用として活用することは十分可能です。

 

具体的な活用方法がこちら

  • ソーラーパネルで充電する
  • シガーソケット充電する
  • ポータブル電源で家電を使う

 

ポイントは「コンセントを使わずに充電すること」です。

 

 

ソーラーパネル充電

 

ソーラーパネルによる充電は

太陽光の力で発電しポータブル電源を充電する

という方法です。

 

ポータブル電源とセットでソーラーパネルを扱っているメーカーがほとんどなので、

一緒に用意するとすぐにソーラーパネル充電を行うことができます。

 

ですが、

我が家の場合、メーカーの異なるソーラーパネルとポータブル電源を接続して充電しています。

 

ソーラーパネルは【Renogy】、ポータブル電源は【JVC】

 

互換性がある機器同士であれば、他メーカー同士を組み合わせても問題なくソーラーパネル充電を行うことができます。

 

実際に充電している様子がこちら

 

エコフローのポータブル電源に付属されていた説明書に注意事項が紹介されていました。

 

 

MC4端子での接続が一般的

 

 

関連記事「パネルとポータブル電源の互換性」ではメーカーの異なるソーラーパネルとポータブル電源の整合性の取り方を詳しく紹介しています。

ポータブル電源とソーラーパネルの互換性をチェックしてみた!選び方のポイントとベスト3選

 

シガーソケット充電

 

シガーソケット充電は

車に付いているシガーソケットとポータブル電源を接続する

という方法です。

 

車のシガーソケットにはエンジンの駆動力を利用して発電された電気が通電されています。

 

なので、

車を運転する方であれば0円でポータブル電源を充電できる

ということです。

 

しかも、

ポータブル電源にはシガーソケット充電用コードが必ず付属されているので、超簡単にコンセントを使わず充電が可能。

ソーラーパネルを持っていない方におすすめの充電方法です。

ポータブル電源で家電を使う

ポータブル電源の電気で普段使っている家電を稼働させれば節電に繋がります。

 

活用例がこちら

  • コードレス掃除機の充電
  • テレビを使う
  • ドライヤーを使う
  • ノートパソコンやスマホを充電
  • 加湿器、除湿器を使う

 

簡単にポータブル電源の電気を消費できる

 

我が家ではもっと効率的にポータブル電源の電気を消費するために、

ポータブル電源の電気を分電盤に供給できる電気配線

を施工してもらいました。

 

好きなタイミングで「電力会社の電気」と「ポータブル電源の電気」を切り替えることが可能

 

電源切替器付分電盤がこちら

 

見た目は普通の分電盤とほとんど変わりません。

 

この電気配線のおかげで、

直接ポータブル電源と接続できない照明、コンセント、お風呂の換気扇などの家電をポータブル電源で稼働できる

ようになりました。

 

関連記事「電気代月額3,000円以下!「発電した電気」と「電力会社の電気」が切替できる電気配線の導入」では電源切替器付分電盤の導入方法と電気配線について詳しく紹介しています。

参考 「ポータブル電源」と「電力会社の電気」が切替できる電気配線の導入

 

どうにかして電気代を安く抑えたい!と考えている方は是非参考にしてみてください。

 

ポータブル電源を有効活用できるシチュエーション

 

ポータブル電源は

「電気を蓄電できる」「電気を持ち運べる」「電気を出力できる」

という特徴からいろんなシチュエーションで活用可能。

 

どんなシチュエーションで活用できるのかを具体的に紹介してきます。

 

キャンプやアウトドアでの活用


キャンプやアウトドアでのポータブル電源の利用は

「節電効果」+「コンセントがない場所でも電気を使える」

メリットがあります。

 

キャンプ場やアウトドアで電源を借りると1回あたり数千円かかることがありますが、

ポータブル電源があればこうした費用を節約できます。

 

毎週末キャンプに行く人だと年間で数万円の節約になる

ことになります。

 

また、電源が確保できることで冷蔵庫や照明、携帯電話の充電が可能になるので

快適さや安全性を高めるだけでなく追加の設備投資が不要となり、結果的に経済的メリットが大きくなります。

 

災害時の備えとして活用


ポータブル電源は、災害時の備えとしても非常に価値があります。

非常時に電力が確保できることで、生活の安心感が大きく向上させることが可能です。

 

停電時に発生する問題がこちら

  • 冷蔵庫内の食料が傷む
  • スマホの充電ができなくなる
  • テレビが見れなくなる
  • 照明が使えなくなる

 

ポータブル電源があればこれらの問題を回避できます。

 

実際に

停電時、食材を無駄にせず家族と連絡を取り続けることができた

というケースがあります。

 

また、災害時は予想外の出費がかさむことが多いですが、ポータブル電源があれば電源の確保にかかるコストを抑えることが可能です。

 

ポータブル電源は災害時の備えとして非常に有効であり、その価値は計り知れません。

非常時の安心感を得られることを考えると、元を取る以上の価値があると言えるでしょう。

 

節電用として活用

本記事の前半でも紹介していますが、

ポータブル電源は節電用として活用可能

です。

 

上手に活用すれば

月額数円の節電効果ではなく、数百円~数千円の節電効果を得る

ことだって可能です。

 

実際に、我が家はポータブル電源と自作太陽光発電を組み合わせて活用することで

毎月の電気代がたったの3,000円以下!!

 

4人家族でこの金額は安すぎる!!

 

関連記事「電気代が月額3,000円以下になった!!」では我が家の節電事象を詳しく紹介しています。

【Looopでんき×太陽光発電は最強】電気代が3,000円以下になった

 

4人家族で2万円以上の電気代がかかっている場合、電気の無駄使いをしている可能性が高い!ので是非上記の記事を参考にしてみてください。

 

ポータブル電源を購入する前に知っておくべき注意点

ポータブル電源は節電用、災害の備え用として活用できる超便利なアイテムです。

ですが、

「いろんなメーカーが販売していてどれを選んでいいかわからない」「高額でなかなか購入に踏み切れない」

という方が多いのではないでしょうか。

 

1台目購入時はめちゃくちゃ悩んで商品選びをしました

 

これから「初めてのポータブル電源を購入する予定」という方のために

知っておくべき注意点を3つ

ご紹介します。

 

搭載バッテリーの種類


ポータブル電源は長期的に使用する機器なので長寿命の商品選びが重要です。

具体的には、

サイクル寿命が長い『リン酸鉄リチウムイオンバッテリー』を採用した製品を選ぶ

と良いでしょう。

 

他にも、保管方法や使用方法によってもバッテリーの寿命が変わるため、メーカーが推奨する保管方法や使用回数を確認しておくことが大切です。

 

互換性と拡張性で選ぶべきか、それともコスト重視か

ポータブル電源を選ぶ際には、

互換性や拡張性を重視するか、コストを重視するか

がポイントです。

  

互換性や拡張性を重視する場合、

他の機器との接続がスムーズに行える製品を選ぶ

ことが求められます。

 

例えば、

ソーラーパネルとの接続が可能なモデルや、複数の機器を同時に充電できる出力端子を持つモデル

が適しています。

一方でコストを抑えたい場合は、

基本的な機能に絞ったリーズナブルな製品を選ぶ

ことも一つの方法です。

 

具体例として、

頻繁にアウトドアで使うならソーラーパネルとの互換性が高い製品を選ぶ。

反対に、災害時の非常用電源としてだけ使うならコスト重視でシンプルなモデルを選ぶ。

といいでしょう。

 

リセールバリューと寿命から見るポータブル電源の価値

ポータブル電源の購入を検討する際にはリセールバリューや寿命も重要なポイントです。

長く使える製品は価値が高く、またリセールバリューが良ければ元を取ることがしやすくなります。

 

ポータブル電源の寿命はバッテリーの品質や使用頻度によって異なります。

一般的に品質の高いバッテリーを使用している製品は、寿命が長く、リセールバリューも高い。

 

具体的には、信頼できるメーカーの製品や、長寿命のバッテリーを搭載したモデルは、中古市場でも高く評価されることが多いです。

購入後、不要になった場合でも高値で売却できるため、費用を回収できる可能性が高まります。

 

コスパの良いポータブル電源の選び方

 

ポータブル電源で節電して元を取るためにはコスパの良いポータブル電源を選ぶ必要があります。

 

コスパの良し悪しは

バッテリー容量と本体価格を比較して単価を求める

ことで判断することが可能です。

 

JVC【BN-RB-37C】の単価の求め方がこちら

オープン価格59,400円 ÷ 電池容量375Wh = 158.4円/Wh

 

同じ方法で他メーカーのポータブル電源の単価を算出すればコスパの比較を行うことができます。

 

私が気になったポータブル電源でコスパの比較をした結果がこちら

ポータブル電源単価[円/Wh]
PowerArQ2 500Wh110.0
エコフロー リバーマックス110.8
Jackery ポータブル電源2000Pro131.9
JVC BN-RB-37C158.4
ホンダ LiB-AID E500293.3

 

 

一覧表の本体価格は「オープン価格」で計算

 

ブラックフライデーなどのキャンペーンを利用すればめちゃくちゃ安くポータブル電源を購入できるので、算出したコスパの結果に大きく影響します。

エコフローとJackeryは頻繁にキャンペーンを行っているのでオープン価格で購入するのはもったいない!!

 

個人的には、7月の「サマーキャンペーン」か11月の「ブラックフライデー」がおすすめ

 

 

私はエコフローリバーマックスをブラックフライデーのキャンペーンを利用して

32,000円で購入しました。

 

単価にすると55.6円

 

 

単価56円ってめちゃくちゃお得

 

 

できるだけ元を取りたい!と考えている方は「コスパ」を考慮したポータブル電源選びを心掛けてみてはいかがでしょうか。

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