ポータブル電源を使って節電をすることができるのか。
JVC「BN-RB37-C」を使って実際に検証してみました。
結論から言うと、
ポータブル電源を節電目的で利用することは十分可能。でも節電効果はいまひとつ
です。
ポータブル電源は簡単に電気を持ち運ぶことができる便利なアイテムですが、
日常生活で使われる大量の電気を全て補うことはできません。
この記事では、ポータブル電源が節電向きではない理由や節電目的でポータブル電源を利用する方法などをご紹介しています。
なんとか電気代を抑えたい!自家発電に興味がある!という方は是非確認にしてみて下さい。
目次
ポータブル電源の容量と電気代を分析した結果

JVC「BN-RB37-C」でどれくらいの節電ができるのか計算してみました。
結論からご紹介すると、
JVC「BN-RB37-C」を限界まで使った場合、出力できる電気代は約10,000円
となりました。
本体価格が4万円程度で、長年かけて作り出せる電気代が1万円程度
これをお得と感じるか損と感じるかは人それぞれだと思います。
ちなみに私の考えは、
電気を自由に持ち運ぶことができて1万円分もの電気を作り出せるならめっちゃお得!
と思って愛用させてもらってます。
「BN-RB37-Cが作り出せる電気代がなぜ1万円程度なのか」その根拠を解説していきます。
まず、1Whあたりの電気代を算出するために我が家の電気代と使用電力量を参考値としています。
2023年1月分の電気代と使用電力量の内訳がこちら
- 電気代・・・21,426円
- 使用電力量・・・621kWh
- 1Whあたりの電気代は21426÷621000=0.0345円
次にJVC「BN-RB37-C」の充電池容量と1Whあたりの電気代から、
ポータブル電源を100%充電した状態で0%になるまで電気を使った場合の電気代を算出します。
- BN-RB37-Cの充電電池容量・・・375Wh
- 1Whあたりの電気代・・・0.0345円/Wh
- 100%の充電で消費する電気代は375×0.0345=12.93円
ポータブル電源を100%充電した状態から0%になるまで電気を使った場合、
出力される電気代は約13円
ポータブル電源の充電回数の目安は一般的に500回から1000回と言われています。
なので、500回充電をしてポータブル電源が使えなくなった場合を想定してみると、
BN-RB37-Cが限界に達するまでに作り出せる電気量は375×500=187,500Whです。
これを電気代に換算すると、187,500×0.0345=6,468.75円。
BN-RB37-Cを限界まで使い続けて出力できる電気代は約6500円ということになります。
500回充電した時点でいきなり使えなくなるということは考えにくいので、
800回から1000回充電できたと考えても10,000円分程度の電気を作り出せる計算になります。
ポータブル電源を「節電」に利用する方法

ポータブル電源を「節電」のために利用するには、
家のコンセントを使って充電してはいけません。
家の電気で充電してしまうと「節電」ではなく、むしろ赤字になってしまいます。
家の電気を使わずにポータブル電源を充電し、充電した電気を「スマホの充電」「照明の電気」などで消費することで「節電」に繋がります。
家の電気を使わずに充電することなんてできるの?
家の電気を使わずにポータブル電源を充電する方法がこちら
- 車のシガーソケットで充電する
- ソーラーパネルで充電する
ポータブル電源やソーラーパネルを持ち運ばなければないという手間はかかりますが、
誰でも簡単に充電することができます。
手軽に自家発電できる方法なのでめちゃくちゃおすすめです。
シガーソケットによる充電
私は30分以上車を運転することがあるとシガーソケットからポータブル電源を充電するようにしています。
車のエンジンをかけた時点でシガーソケットで充電することができるので利用しなければもったいない。
JVC「BN-RB37-C」には標準装備で、コンセント電源からの充電器とシガーソケットからの充電コードがついてきます。
別途シガーソケット用の充電コードを購入せずに車で充電することが可能
さらにJVC「BN-RB37-C」の場合、
「コンセント電源からの充電器」よりも「シガーソケットからの充電コード」を使った方が充電が早いんです。
「コンセント電源からの充電器」で充電した場合の充電電力‥35W
「シガーソケットからの充電コード」で充電した場合の充電電力‥45W
シガーソケットで充電した方が効率的
長時間運転することが多い!毎日のように運転する!という方はシガーソケットからの充電を絶対に行うべきです。
気づいていないうちに発電している電気を無駄にしていることになります。
ソーラーパネルによる充電
ソーラーパネルは太陽光から電気を作り出すもので、「節電」や「自家発電」に欠かせないアイテムです。
太陽の光から作り出した電気を「スマホの充電」や「照明」などで消費することで「節電」することができます。
上記で紹介したシガーソケットからの充電の場合、「節電」に繋がってはいるけど「ガソリン」を消費していることになります。
しかし、ソーラーパネルからの充電は自然エネルギーを100%電気に変換しているので「シガーソケットからの充電」よりも節電効果が高いと言えます。
ですが私自身、ソーラーパネルでポータブル電源の充電にまだ挑戦していません。
- JVC「BN-RB37-C」1個しかもっていない
- JVCのソーラーパネルは他メーカーのポータブル電源に利用できない
- ソーラーパネルの設置場所がない
- ソーラーパネルの価格が高い
こんなような問題から「ソーラーパネルからの充電」は見送り状態。
ポータブル電源や蓄電池をもっと充実させてからソーラーパネルからの発電に挑戦しようと考えています。
電気を貯蓄しておくポータブル電源やバッテリーが少ない状態でソーラーパネルを購入しても宝の持ち腐れ。
節電目的で本格的に太陽光発電に挑戦する場合、電気を貯蓄する設備を充実させる方が先決だと考えています。
ソーラーパネルは「絶大な節電効果がある」「停電などの災害時に活躍する」といった特徴があり超便利アイテムなのは間違いありませんが、
ポータブル電源やバッテリーと組み合わせて使用しなければ効力を発揮することができません。
購入のタイミングに注意しましょう。
ポータブル電源が「節電」に向かない理由

ポータブル電源は出力できる電気量に比べて本体価格が高額なので節電での利用には向きません。
上記でも紹介しましたが、JVC「BN-RB37-C」の限界がくるまでに作り出せる電気量は約1万円。
私がJVC「BN-RB37-C」の購入したときの本体価格が約4万円。
節電効果にだけ注目すると、3万円の赤字ということになります。
なぜポータブル電源が高額かというと、充電や放電に関する機能が多数備わっているからです。
- 直流と交流を変換する機能
- 電気を貯める機能
- USB出力、コンセント出力の機能
- 周波数切替機能
- LED照明の機能
これだけ便利な機能が備わっていれば高額なのも納得
ポータブル電源は節電のために電気を貯めるものではなく、電気を持ち運び好きなタイミングで使うためのもの
と理解しておいてください。
「節電」にはポータブル電源よりも蓄電池の方が向いている

「節電」目的で電気を貯めるのならポータブル電源よりも蓄電池(バッテリー)の方が向いています。
なぜなら、ポータブル電源よりも蓄電池の方が充電電力量に対する本体価格の割合が安価であるからです。
蓄電池を利用して長い期間かけて「節電」を行った場合、十分元をとることができます。
本気で「節電」したいのなら蓄電池(バッテリー)がおすすめ!
ただし、蓄電池を使って「節電」をしようとするといろんな商品を用意しなければなりません。
- インバーター
- 接続ケーブル
- 発電システム(ソーラーパネルなど
蓄電池はあくまで電気を貯蓄するものなので、
直流電圧を交流電圧に変換する装置や過充電を防止する装置などが必要になります。
蓄電池を使った自家発電も結構お金がかかりそぅ
あれこれ買い揃えるよりもポータブル電源と発電システムの2つを用意した方がいいのでは?と感じるかもしれませんが、
長い期間で考えると絶対に蓄電池を使って「自家発電システム」を作った方がいい
と私は思います。
なぜなら、
ポータブル電源を使っていて不具合が生じたときは丸ごと交換しなければいけせん。
それに比べて蓄電池を使った自家発電システムの場合、不具合が生じた設備だけの交換となります。
長期間使って経年劣化するとすれば蓄電池がほとんどで、
インバーターやソーラーパネルなどの発電システムは一度買い揃えてしまえば半永久的に利用することができます。
長期間でのランニングコストを考えると「蓄電池を使った自家発電システム」の方が断然お得と言えるでしょう。
我が家では蓄電池をどんどん買い足していき、いずれはオフグリット生活ができるような自家発電設備を作りたいと計画中です。
ポータブル電源の利用目的を明確に

ポータブル電源を購入する際は、利用目的を明確にしておく必要があります。
節電のためにポータブル電源を利用しようと考えている方は要注意です。
節電できる電気代よりもポータブル電源本体の金額の方が高くなってしまいます。
ポータブル電源は電気を持ち運べて好きなタイミングで使うことができるアイテムです。
なので、以下のような利用目的で購入することをおすすめします。
- 停電のような災害が発生したときの非常電源
- アウトドアでの電源
- コンセントがない場所での電源
- いつでもどこでも好きなタイミングで電気を使いたい
私の場合、「仕事現場で電気を自由に使いたい」という想いからJVC「BN-RB37-C」を購入。
せっかく購入したのだから「節電」にも利用していく!という感じでポータブル電源を利用しています。
仕事8割、節電2割って感じです
100%節電目的でポータブル電源を購入してしまうと、
え?これだけしか節電できないの?
と落胆してしまう可能性があります。
まず、「ポータブル電源は電気を持ち運べる便利なアイテムであって節電を目的としたものではない」ということを頭の片隅に入れておいてください。