電源切替器を使って照明や冷蔵庫をポータブル電源で動かすことはできるのか?

こんにちは。電気大好き節電オタクのマメ父ちゃんです。

 

「ポータブル電源や蓄電池を持っているけど、結局コンセントに差し込んで小さな家電を動かすだけになっている」という方、けっこう多いのではないでしょうか。

私もかつてはそうでした。

キャンプや車中泊では大活躍するポータブル電源も、家の中ではなんとなく持て余してしまっていたんです。

 

そこで私が実際に導入したのが「電源切替器付分電盤」です。

これを使えば、ポータブル電源や蓄電池の電気をそのまま家の電気配線に流し込むことができます。

リビングの照明やコンセント、冷蔵庫などを普段通り使いながら、電源を商用電源からポータブル電源へとスムーズに切り替えることが可能になるんです。

我が家にある全ての家電が、電源を切り替えても問題なく使えています。

 

節電効果はもちろん、停電時の防災対策としても非常に心強い仕組みです。

 

今回は電源切替器付分電盤の仕組みや配線方法、メリット・デメリットまで、実体験をもとにわかりやすくお伝えします。

 

電源切替器付分電盤とは?仕組みをわかりやすく解説

電源切替器付分電盤と聞くと、なんだか難しそうに感じるかもしれません。

でも基本の考え方はとてもシンプルです。

まずは「そもそもどういうものなのか」を解説していきます。

 

分電盤と電源切替器の役割

まず「分電盤」とは何かというと、家の電気の入口のことです。

分電盤の中身はこんな感じ

分電盤の中身

 

電力会社から送られてきた電気が最初に届く場所で、そこからリビングや寝室、キッチンなど各部屋へと電気を分配しています。

家の壁にかかっている、ブレーカーがたくさんついているボックス、あれが分電盤です。

 

そこに「電源切替器」が組み込まれた分電盤が「電源切替器付分電盤」です。

電源切替器付分電盤

左側にあるゴツいブレーカーが電源切替開閉器と言われ、

「商用電源(電力会社の電気)」と「ポータブル電源や蓄電池の電気」を切り替えるためのスイッチ

です。

 

普段は電力会社の電気を使っていて、ポータブル電源を使いたいときはスイッチを切り替えるだけ。

電源切替開閉器の操作

 

操作はとても簡単で、専用コンセントにポータブル電源をつないで、切替スイッチを操作するだけで完了します。

 

商用電源とポータブル電源が「ぶつかる」ことはない

「切り替えるときに商用電源とポータブル電源の電気がぶつかって、危なくないの?」と思う方もいるかもしれません。

これは電源切替器の大事な機能で、両方の電源が同時につながることは構造上ありません。

切替器は必ずどちらか一方の電源のみを通す仕組みになっているので、間違って操作してしまっても電気同士がぶつかる「逆潮流」が起きることはありません。

 

この安全設計があるから、安心して切り替え操作ができるんです。

 

我が家の電気配線図と切替回路の設計方法

仕組みが理解できたら、次は「実際にどのように配線を設計したか」をお伝えします。

我が家の場合、「電源切替器付分電盤でポータブル電源を使える回路」をどこに割り当てるかが、一番重要なポイントです。

 

ポータブル電源で動かす回路をどう選ぶか

ポータブル電源で動かせる家電には限りがあります。

 

なぜかというと、ポータブル電源の出力(W数)には上限があるからです。

たとえば出力1000Wのポータブル電源を使う場合、合計で1000Wを超える家電を同時に動かすことはできません。

 

さらに、電源切替器付分電盤でポータブル電源の電気を流せるのは「100V回線」のみ。

エアコンやIHクッキングヒーターなどの「200V回線」は対象外になる点も覚えておく必要があります。

 

以上のポイントを踏まえて我が家では、「リビングの照明・コンセント回路」と「2Fの照明・コンセント回路」の2回線を電源切替器付分電盤の回路にしました。

照明は消費電力が小さく、長時間使っても電力消費が少ないのでポータブル電源でも運用可能。

 

注意点としては、ドライヤーや電子レンジのような消費電力の大きい家電を同時に使わないことです。

電源切替器付分電盤の主幹ブレーカーは30Aなので、消費電力の大きい家電を同時に複数使ってしまうとブレーカーが落ちてしまいます。

 

分電盤に接続するポータブル電源は高出力で大容量、かつ一人で移動できるくらい重量であるモデルを採用しましょう。

ちなみに私が愛用しているポータブル電源は『Jackery2000New』です。

Jackery2000Newと太陽光発電システム

 

分電盤に接続し電子レンジやドライヤー、リビングの照明を使っても、1日~2日分の電気を賄えます。

 

こちらの記事では、Jackeryポータブル電源のモデル比較を紹介しています。

→ → → 「Jackeryポータブル電源モデル比較|用途別に最適な1台がわかる」記事はこちら

 

ポータブル電源選びの参考にしてみてください。使用目的にピッタリのモデルが見つかるはずです。

 

 

自分で配線図を作成して電気工事業者に依頼する流れ

大事なことを最初にお伝えしておくと、電源切替器付分電盤の設置工事は「電気工事士の資格」が必要です。

資格のない方が自分で配線工事をすることは法律で禁じられています。

 

私の場合は、分電盤本体を自分で購入して施工は電気工事業者にお願いする形を取りました。

 

その際に重要なのが、「どの回路をポータブル電源対応にするか」をしっかり伝えることです。

配線図を事前に用意しておくと、工事業者とのやり取りがスムーズになりますし、自分の意図通りの仕上がりになります。

 

まずは配線図は準備しましょう。

配線の専門知識がなくても、「リビング照明をポータブル電源でも使えるようにしたい」という要望をシンプルな図にまとめるだけでも問題ありません。

電気工事の依頼費用は施工内容によって異なりますが、2023年当時、私が導入した電源切替器付分電盤の総費用は約5万円ほどでした。

 

節電・防災に強い電気配線を目指すなら電源切替器付分電盤の導入がめちゃくちゃおすすめです。

 

こちらの記事では、『実際に電気工事屋さんに渡した我が家の電気配線図』が掲載されています。

→ → → 「注文住宅でやっておくべき電気配線【ポータブル電源に切替可能】」記事はこちら

 

掲載されている図面を、そのまま使うもヨシ!アレンジするもヨシ!

 

電源切替器付分電盤のメリット・デメリット

実際に使ってみてわかったこと、良かったこと・不便に感じたことを正直にお伝えします。

導入を検討している方にとって、現実の使い勝手を知ることが一番の参考になると思うので、良い面だけでなく悪い面もしっかり把握しておいてください。

 

メリット①電気を効率よく使えて節電効果が高い

電源切替器付分電盤の最大のメリットは、ポータブル電源や蓄電池の電気を「家の配線を通して」給電できることです。

 

これがどれほど便利かというと、たとえば延長コードを何本も引き回してポータブル電源につなぐ、という作業が一切不要になります。

ポータブル電源を専用のコンセントに接続し電源切替開閉器を操作するだけ。

 

たったこれだけの操作でポータブル電源や蓄電池の電気を使って普段通りの生活を送ることができます。

 

節電効果という面では、私の場合は太陽光発電システムと組み合わせることで、電気代が劇的に減少。

4人家族で月額1,000円台の月が出るほどです。

 

太陽光発電で昼間に発電した電気を蓄電池やポータブル電源に貯めておき、夜に電源切替器で切り替えて使う

快晴が続きこのサイクルを回せると、電力会社から買う電気の量をかなり抑えられます。

 

メリット②停電時でも普段通りの生活が続けられる

防災面での安心感は計り知れません。

停電が起きても電源切替器を操作するだけで、リビングの照明やコンセント、冷蔵庫が使えます。

 

能登半島地震のような大規模災害で長期停電が起きた場合でも、家族が「いつも通りの生活」に近い状態を維持できるかどうかは、心理的な安心感に大きく影響します。

暗い部屋で過ごすのか、普通に照明をつけて生活できるのかでは、家族の精神的な負担が段違い。

 

ポータブル電源の容量が許す限り、冷蔵庫の食料も守れますし、スマートフォンの充電もできます。

節電効果と防災安心感の両方を考えると、導入費用の約5万円は十分に元が取れていると私は感じています。

 

デメリット①切り替えのたびに一瞬停電が起きる

最大のデメリットは、電源切替の際に一瞬だけ停電が発生することです。

これは電源切替器の構造上、避けられない。

照明の場合、電源切替器を「バチッ」と切り替わる瞬間、一瞬照明が消えてしまいます。

 

時計がリセットされる家電や、処理の途中で電源が切れると困るパソコンなどには向かないので注意してください。

 

デメリット②設置場所の確保が難しい・工事には専門資格が必要

電源切替器付分電盤は既存の分電盤よりもサイズが大きくなります。

設置場所のスペースがあるのか事前に確認しましょう。

 

また、工事には電気工事士の資格と専門知識が必要です。

「自分で全部やりたい」と思っても、工事部分は必ず有資格者に依頼しなければなりません。

 

DIYでコストを抑えたい気持ちはよくわかりますが、電気工事は法律で規制されている以上、この点は妥協できません。

 

太陽光発電システムとの組み合わせが最強な理由

電源切替器付分電盤は、太陽光発電システムと組み合わせることで真の力を発揮します。

単体でも十分に便利なのですが、太陽光発電とセットにすることで「節電効果」と「防災対策」が飛躍的に高まります。

 

太陽光発電で作った電気をそのまま家に送り込む流れ

仕組みを簡単に説明すると、こんな流れになります。

昼間にソーラーパネルで発電 → 蓄電池やポータブル電源を充電 → 夜や曇りの日に蓄電しておいた電気を電源切替器を通して家の配線へ給電 → 流リビングの照明や冷蔵庫がポータブル電源の電気で普通に動く

 

我が家では自作の太陽光発電システム(ソーラーパネル175W×3枚、220W×4枚)と蓄電池2.4kW×2台を組み合わせています。

 

ソーラーパネル

ソーラーパネル

 

12Vチャージコントローラーとインバーターと蓄電池

12Vチャージコントローラーとインバーターと蓄電池

 

晴れた日が続く時期は、電力会社の電気をほとんど使わずに生活可能。

 

自作太陽光発電システムへの興味がある方へ

市販の太陽光発電システムを業者に設置してもらうと、工事費用を含めて数百万円かかることも珍しくありません。

ところが、太陽光発電の仕組みや電気の基礎を理解すれば、自分でシステムを作ることが可能です。

 

私が執筆したKindle書籍【DIY自作太陽光発電システム】では、ソーラーパネルの選び方から配線方法、蓄電池との組み合わせ、日々のメンテナンスまでを実体験に基づいてまとめています。

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自作とはいえ、危険な工事は業者に任せて安全に進めることがポイント。

電気代を本気で下げたい方、防災に真剣に取り組みたい方、電気DIYに興味がある方にはぜひ読んでもらいたい一冊です。

 

まとめ

今回の記事のポイントを簡単に整理します。

電源切替器付分電盤は、ポータブル電源や蓄電池の電気を家の配線へ直接流せる仕組みです。

専用コンセントにポータブル電源をつなぎ、切替スイッチを操作するだけで、リビングの照明・コンセント・冷蔵庫などをポータブル電源で動かすことができます。

 

商用電源とポータブル電源が同時につながることはなく、安全設計になっているので誤操作の心配もありません。

 

メリットとしては、蓄電池やポータブル電源の電気を効率よく使えること、停電時でも普段通りの生活を維持できることが挙げられます。

我が家では太陽光発電システムと組み合わせることで、4人家族の電気代が月1,000円台になる月も出るほどの節電効果を確認。

 

一方でデメリットもあります。

電源切り替え時に一瞬の停電が発生すること、設置スペースの確保が難しい場合があること、工事には電気工事士の資格が必要なことの3点です。

200V回線の家電には対応していない点も忘れてはいけません。

 

導入費用は2023年当時で約5万円。

節電効果と防災面の安心感を考えると、十分に元は取れていると感じています。

 

電源切替器付分電盤と太陽光発電システムを組み合わせることに興味が湧いた方は、Kindle書籍【DIY自作太陽光発電システム】もぜひチェックしてみてください。

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電気代が気になっている方、防災に備えたい方にとって、この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。

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