こんにちは。電気大好き節電オタクのマメ父ちゃんです。
「北海道で太陽光発電を導入しても、どうせ雪で発電できないんでしょ?」と思っていませんか?
実は私もずっとそう思っていました。これは半分正解で半分が不正解です。
北海道は日照時間が短く、冬は雪が積もってパネルが埋まる。そんな環境で太陽光発電なんて意味ないんじゃないか。
こんな不安要素を抱えつつ実際に導入してみたところ「ちゃんと工夫すれば元をとることができる」ということがわかってきました。
ただし、その「工夫」がポイントで、業者に依頼して高いお金を払うだけでは、なかなか元をとるのは難しいのが現実です。
この記事では、私が実際に業者に見積もりを依頼したときの体験談と、DIYで自作太陽光発電システムを導入した結果を比較しながら、北海道で太陽光発電の元をとるための考え方を、わかりやすく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
北海道で太陽光発電が難しいと言われる理由
まずは大前提として、「なぜ北海道では太陽光発電が難しいのか」を整理しておきましょう。
ここを理解しておかないと、DIYでも業者でも、どんな選択をするにしても判断を誤ってしまいます。
積雪がソーラーパネルを完全に止める
太陽光発電の仕組みは、「太陽の光がソーラーパネルに当たると電気が生まれる」というシンプルな仕組みです。
つまり、ソーラーパネルに光が当たらなければ、電気はまったく生まれません。
ソーラーパネルの上に雪が積もるとパネルに光が全く届かないので、発電量はゼロになります。

我が家のソーラーパネルもこんな感じで雪に埋まってしまう。
北海道では、1月から3月ごろまでの長い期間こんな状態が続きます。
パネルの上の雪が溶けないうちに、また新しい雪が積もる。
除雪を怠ると冬期間ほとんど発電ができなくなる負のスパイラルに陥ってしまうので注意が必要です。
積雪でパネルの架台が破損するリスクもある
雪の問題はそれだけではありません。
ソーラーパネルはパネル本体だけでなく、パネルを支える金属の台(架台)と一緒に設置されます。
北海道のような積雪量が多い地域では、この架台に大量の雪の重さがかかり、変形したり破損する可能性がある。
特に設置する場所によっては、落雪のリスクも加わるため、設置場所の選定がとても重要です。
雪国での太陽光発電は、夏と冬とでは別物と考えるくらいの覚悟が必要だと、実際に導入して痛感しました。
日照時間の短さという根本的な課題
積雪の問題に加えて、北海道は本州と比べて日照時間も短い傾向にあります。
夏の日照時間は意外と長く発電量が増えますが、秋から春にかけては日照時間が短くなるため、年間を通じた発電量は多くありません。
つまり北海道での太陽光発電は「夏に集中して発電し、冬はほとんど期待できない」という季節の差が大きいシステムになりやすいのです。
業者に見積もりを依頼してわかったこと
北海道での太陽光発電の難しさを知りながらも、私は「それでもなんとかしたい」と思い3つの業者に見積もりを依頼することに。
すると、驚きの結果となりました。
見積もり金額が高い
3つの業者に依頼したところ、
全ての業者から発電容量3kW〜5kWのシステムで、導入費用は250万円から300万円
という結果になりました。
これは決して珍しい金額ではなく、太陽光発電の業者見積もりとしては一般的な価格帯のようです。
でも、私はこの数字を見て正直、頭の中で計算が合わなくなりました。
仮に300万円を導入費用として支払い、年間の節電効果が10万円だとすると、元を取るのに30年かかります。
太陽光発電システムの寿命は20〜25年程度とされているので、元が取れないまま寿命を迎えるのでは。。。
売電よりも電気代の方が高いのに「売電向けシステム」を勧められた
さらに驚いたのが、業者から提案された内容でした。
電力会社から買う電気の単価(購入単価)と、太陽光発電で余った電気を電力会社に売る単価(売電単価)を比べると、今の時代は売電単価の方が低いのが一般的です。
つまり、電気を使った方がお得で、売ってしまうと損をする状況ということ。
にもかかわらず、業者から提案されたのは売電を前提としたシステムのみでした。
これでは、自分が使う電気を自分でつくる「自家消費」の効果が薄いのでお得感が感じられません。
「蓄電池の容量を増やして、できるだけ自家消費に回したい」と伝えたところ、「蓄電池の容量を上げるとさらに費用が増えます」との返答。
それならば、「ソーラーパネルの枚数を減らして発電量を下げ、費用を下げたい」と提案すると、「パネルの枚数を減らしても施工に入る日数は変わらないので工事費はあまり下げられません」と言われました。
こちらの希望を実現しようとするたびに費用が上がり、費用を下げようとしても下げられない。
業者に依頼した場合、どのような設備容量にしても250万円はかかると思っていいでしょう。
元が取れない計算になってしまう現実
業者のシステムで元を取るための試算をしてみると、どう計算しても元を取ることはほぼ不可能でした。
特に北海道の場合は、冬季の発電量がほぼゼロになるため、年間の節電効果が本州と比べて低くなります。
高額な導入費用を払っても、発電できない期間が長すぎて、費用の回収が追いつかないのです。
打ち合わせをする中で業者から、
「北海道での太陽光発電は元をとるためではなく、防災や環境問題の改善として導入されることが多い」
と言われました。
夏場の電気代はほぼ0円、停電したときは発電した電気が使えて普段通りの生活が送れるのだから、それなりのメリットではあると感じます。
ですが私としては、高額な設備投資をするなら元を取りたい!と思ってしまいます。
これが私が実際に経験した「業者による太陽光発電システムの導入」の実情です。
DIYで太陽光発電システムを導入してわかったこと
業者への依頼をあきらめ、DIYで太陽光発電システムを自作することにしました。
結論から言うと、
DIYで導入すれば、北海道でも元を取ることは十分に可能
です。
その理由を実体験とともに説明していきます。
私が導入したDIYシステムの内容と費用
私が実際に導入したシステムの構成はこうです。
- ソーラーパネルは175W×3枚と220W×4枚、合計で約1,400W分
- 蓄電池(リン酸鉄リチウムイオンバッテリー)は2.4kW×2台で合計4.8kWの蓄電容量。さらにポータブル電源も蓄電用として活用
- インバーター容量は2500W
- 電源切替器月分電盤を導入
全体の発電容量はおよそ1.5kW、蓄電容量は約5kW程度の設備構成にしました。
これは
ソーラーパネルで発電する電気は平日1日に消費する電力分の少ない容量。蓄電池は1.5日くらい生活できる容量
という内容です。
これらを全部合わせた導入費用は、合計約70万円程度。
業者に依頼した場合の250万円〜300万円と比べると、200万円以上の差があります。
このシステムを導入した結果、我が家の電気代は月に1万円程度安くなったと実感しています。

この一覧表は12V太陽光発電システムを導入したときのもので、現在は追加で24V太陽光発電システムも導入しているのでさらに電気代が安くなっていて、
夏場の電気代は1,000円代、冬場の電気代は10,000円程度
です。
年間の節電効果はザックリ10万円程度。
悪く見積もっても、10年以内で程度で導入費用の元が取れる見通しです。
「70万円という費用で、年間10万円程度の節電効果」
私が求めていた規模感の太陽光発電システムになりました。
雪が積もったらすぐ除雪する。これが北海道での必須作業
DIYで北海道に太陽光発電を導入するにあたって、一番大事なことを伝えます。
それは「ソーラーパネルの除雪を必ずやること」です。
雪が積もったまま放置すると、当然ながら発電できません。
私はソーラーパネルに雪が積もったら、できるだけ早く除雪するようにしています。
積もった雪を放置すると、積雪した雪が凍りさらにその上に積雪してしまうので除雪が不可能になってしまうので要注意です。
DIYで設置する場合は、業者に依頼するシステムよりも架台の高さや角度を自分で工夫できるため、雪が落ちやすい角度にしたり、手が届きやすい場所に設置したりすることができます。

私は角材でソーラーパネルに傾斜をつけ、ターンバックルと鉄線を使ってソーラーパネルを屋根に引っ張っています。
架台の費用不要で強風が吹いてもびくともしません。
こちらの記事では、パネル取付方法の詳細や導入したソーラーパネルのスペックを紹介しています。
→ → → 「Looopでんきのソーラーパネル使ってみた!」記事はこちら
蓄電池を中心に設計することが北海道では特に重要
北海道での太陽光発電は「夏に発電して冬は期待しない」という割り切りが重要です。
そのため、発電できる時期に電気をしっかり貯めて使う「蓄電池を中心としたシステム設計」がカギになります。
売電することよりも、自分の家で使う電気をできるだけ太陽光発電でまかなう「自家消費最大化」の考え方で設計することが、北海道での元の取り方として合理的。
私が蓄電池を2台導入したのも、この考え方があったからです。
12V太陽光発電システム

24V太陽光発電システム

2.4kWの蓄電池1台ではちょっと物足りなかったので、稼働開始の1年後に追加導入しました。
今思えば、「最初にもっと容量の大きい蓄電池にすればよかった。。。」と後悔しています。
容量の大きすぎる蓄電池にすれば導入費用の元を取ることが難しくなり、容量の小さすぎる蓄電池にすれば節電効果が薄れてしまう。
導入前に、どれだけの電気を使っていてどれくらいの電気を発電・蓄電したいのかを計画しておきましょう。
蓄電池の選定で迷っている方はこちらの記事を参考にしてみてください。
→ → → 『LiTimeのリン酸鉄リチウムイオンバッテリの正直なレビュー』記事はこちら
私がDIYを行った中で特に迷ったのが、蓄電池の選定です。
「容量不足だったらどうしよう。。。」「すぐに壊れたらどうしよう。。。」「発熱して電気事故に繋がったらどうしよう。。。」など、不安要素がいっぱいですよね。
当時感じた不安と稼働中の現状を紹介しています。
DIYと業者、どちらが北海道で元が取れるのか
ここまでの内容を踏まえて、「DIY」と「業者」の両方を比較してみましょう。
この比較がこの記事の一番大切な部分です。
費用と回収年数の違い
業者に依頼した場合の導入費用は250万円〜300万円。北海道での年間節電効果を仮に10万円とすると、元を取るのに25〜30年かかります。
太陽光発電システムの寿命が20〜25年程度と言われていることを考えると、元を取る前に寿命を迎えてしまう可能性が高いです。
一方、DIYで導入した場合の費用は約70万円。年間節電効果が7万円程度であれば、10年で元が取れる計算です。
DIYの方が導入費用が大幅に安いため、同じ節電効果でも回収にかかる年数が大幅に短くなります。
この差は、北海道のような冬の発電量が少ない環境では特に重要です。
発電量が少ない期間が長いほど、年間の節電効果は本州より小さくなります。
だからこそ、導入費用を低く抑えることが、元を取るための最重要条件になるのです。
DIYのデメリットも正直に伝えます
DIYが元を取りやすいとはいえ、デメリットもあります。正直にお伝えします。
1つ目は、自分で設置・配線をするため、ある程度の電気の知識が必要なことです。
感電のリスクや、墜落のリスク、配線を間違えると機器が壊れるリスクもあります。
DIYに挑戦するなら安全面には十分な注意を払いましょう。
2つ目は、DIYの場合は部品ごとの保証はあっても、システム全体としての保証がないことです。
業者依頼の場合システム全体に保証がつくことが多く、発電しなくなったときや設備が故障したときは対応してくれます。
DIYの場合、何かトラブルが起きたときは全てが自己責任。自分で対応するしかありません。
3つ目は、システムの設計から部品の調達・設置までに時間と手間がかかることです。
「仕事が忙しくDIYする時間が土曜か日曜しかない」「子育てが忙しくシステムについて考える時間がない」このような方にDIYでの導入は不向きかなぁと感じます。
4つ目は、電気工事士の資格が必要な工程があることです。
ソーラーパネルとインバーターを接続するケーブルの長さを調整する、ソーラーパネルの接続を変えるためにMC4端子を上げなおす、など
DIYの場合電気工事士の資格が必要な作業工程が必ず発生します。
事故のない安全なシステムを導入するためにも電気工事士の資格は持っておいた方がいいでしょう。
これらのデメリットを理解したうえで、それでも「自分でやってみたい」と思える方には、DIYは非常に有効な選択肢です。
除雪と清掃を継続することが、北海道でのDIYを成功させるカギ
DIYで元を取るためには、設置して終わりではありません。
冬の除雪はもちろん、春〜夏の花粉や土埃によるパネルの汚れも、発電効率を下げる原因になります。定期的な清掃も欠かせません。
メンテナンスを業者に依頼すると費用がかさんでしまいますが、自分でメンテナンスすれば費用をかけずに発電効率と寿命をアップさせることができます。
パネルの清掃

パネルの設置状況確認

設備を大切に管理することが、長期的に見て節電効果を最大化するための一番の近道です。
まとめ
この記事の内容を簡潔に整理します。
北海道で太陽光発電の元を取れるかどうかは、「DIYか業者か」という選択で大きく変わります。
業者に依頼した場合、導入費用が250万円〜300万円と高額になりやすく、北海道の冬の発電量の少なさを考えると、元を取ることは現実的に難しいのが実情です。
一方、DIYで導入すれば、導入費用を70万円程度に抑えることができ、年間7万円の節電効果で10年程度の元取りが可能になります。
ただし、DIYで元を取るためには「除雪と清掃を継続すること」が必須です。
北海道の場合、雪が積もれば発電は確実にゼロになってしまうので注意しましょう。
業者依頼 → 高額・元取り困難・メンテ費用も別途かかる
DIY → 低コスト・10年で元取り可能・除雪管理が必須
個人的に北海道で太陽光発電の導入を考えているなら、DIYでの導入がおすすめです。
もし「DIYで自作太陽光発電システムを作ってみたい!」と思った方は、私が執筆したKindle書籍【DIY自作太陽光発電システム】をぜひ読んでみてください。
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北海道の冬は長い。でもその分、工夫する楽しさもある。
この記事が、あなたの太陽光発電導入の一歩を後押しできれば嬉しいです。
