こんにちは。
電気大好き節電オタクのマメ父ちゃんです。
「太陽光発電システムを自作したいけど、インバーターって何を選べばいいの?」と悩んでいる方、多いんじゃないでしょうか。
実際、インバーター選びはDIY太陽光発電システムの中でも特に重要なパーツ選定のひとつです。
容量が小さすぎると、使いたい家電が動かせなくなる。逆に大きすぎると、コストが上がってしまう。
私もDIYで自作した太陽光発電システムを自宅に導入するにあたって、インバーター選びで何度も悩みました。
現在は、リョクエン製の2500Wインバーターを採用し、冷蔵庫・電子レンジ・ドライヤーなどあらゆる家電を太陽光発電の電気で動かすことができています。

真ん中の青い装置がインバーターです。
この記事では、インバーターの基本的な仕組みから、容量の選び方、私の実体験まで、電気のことが初めての方にもわかりやすく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでいってください。
目次
インバーターとは?太陽光発電に欠かせない役割を解説
まず最初に、インバーターの役割を押さえておきましょう。
太陽光発電で作られる電気は「直流(DC)」と呼ばれる種類の電気です。
一方、家庭のコンセントで使う電気は「交流(AC)」という種類で、テレビや冷蔵庫など、私たちが日常的に使うほぼすべての家電は交流で動いています。
インバーターは、この直流を交流に変換する装置のことです。
見た目はこんな感じ

蓄電池に貯めた電気をそのままでは家電に使えないため、インバーターを通して「家庭用の電気」に変換してから使う必要があります。
つまり、インバーターがなければ、太陽光で発電した電気を家電に使うことができないということです。
DIY太陽光発電システムを構築するうえで、インバーターは「なくてはならない心臓部」とも言える存在なのです。
直流(DC)と交流(AC)の違いをわかりやすく説明
直流というのは、
電気が一方向にだけ流れる電流のこと
です。
乾電池や蓄電池から出てくる電気がこれにあたります。
一方、交流というのは、
電流の向きが一定のリズムで交互に切り替わるタイプの電気で日本では1秒間に50〜60回も向きが変わっていて、このリズムのことを「周波数」と呼び、東日本は50Hz・西日本は60Hzという違い
があります。
インバーターはこの「方向のない直流」を「リズムのある交流」へと変換する、いわば「電気の翻訳機」のようなもの。
小学生に例えるなら、「まっすぐしか走れない電気(直流)を、ジグザグに走れる電気(交流)に変えてくれる機械」だとイメージすると分かりやすいでしょう。
太陽光発電システム全体の構成を確認しよう
インバーターを理解するために、太陽光発電システム全体の流れも確認しておきましょう。
太陽光発電システムは大きく分けて、「ソーラーパネル」「チャージコントローラー」「蓄電池(バッテリー)」「インバーター」という4つのパーツで構成されています。
ソーラーパネル

太陽光発電システム

左側の黒い箱状の装置が「チャージコントローラー」、右奥の黒とオレンジも箱状の装置が「蓄電池」です。
ソーラーパネルで発電した電気は、チャージコントローラーを通じて蓄電池に蓄えられます。
蓄電池に貯まった直流の電気を、インバーターが交流に変換して、家電へと届けるという流れです。
私のシステムでは、LiTime製の12V200Ahリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを2.4kW、レノジー製チャージコントローラーを採用しています。
そしてインバーターはリョクエン製の2500Wを接続しており、この組み合わせでほぼ全ての家電を稼働させることが可能です。
インバーターの容量(W数)の選び方
インバーターを選ぶうえで最も重要なのが「容量(W数)」の選び方です。
結論から言えば、使いたい家電の消費電力より大きい容量のインバーターを選ぶことがもっとも大切なポイント。
インバーターの容量が家電の消費電力より小さいと、家電を起動しようとした瞬間にインバーターが過負荷でシャットダウンしてしまうので注意が必要です。
容量に余裕があれば、複数の家電を同時に動かすことが可能なので、資金と設置スペースに余裕のある方は大容量モデルにしておきましょう。
家電の消費電力を確認する方法
家電の消費電力は、製品本体に貼ってあるラベルや、取扱説明書で確認することができます。
「W(ワット)」という単位で記載されており、たとえばドライヤーなら1200〜1400W、電子レンジなら600〜1000W程度が一般的です。
ただし、家電には「定格消費電力」のほかに「起動時消費電力(突入電流)」があるので注意してください。
モーターやコンプレッサーを使う家電(冷蔵庫・エアコン・洗濯機など)は、起動した瞬間に定格の2〜3倍もの電力を一時的に消費することがあり、これが起動時消費電力です。
このため、インバーターには「定格出力」と「瞬間最大出力」の2つの数値が表記されていることが多く、起動時の突入電流にも対応できる余裕のある容量を選ぶようにしましょう。
使用シーンに合わせた容量の目安
インバーターの容量は、使いたい家電の種類によってある程度の目安があります。
- 消費電力が小さい家電(スマートフォンの充電・LEDライト・扇風機・小型テレビなど)・・・500W〜1000W程度
- 消費電力が大きい家電(電気ケトル、ドライヤー、大型テレビなど)・・・1500W程度
- 起動時消費電力がある家電(冷蔵庫、洗濯機、エアコン、電子レンジなど)・・・2000W以上
私の経験上、容量2500Wのインバーターがあれば、ほとんどの家庭を安定して稼働させることができると感じています。
実際に2500Wインバーターで試した家電と結果
ここからは、私が実際にリョクエン製2500Wインバーターを使って稼働させた家電の体験談をご紹介します。
実際に動かしてみるまで「本当に大丈夫かな…」と不安に思っていた家電も多かったのですが、結果的にはほとんどの家電を問題なく動かすことができました。
問題なく動かせた家電の一覧
冷蔵庫は、起動時に一時的に大きな電力を消費しますが、2500Wインバーターでは余裕で動かすことができました。

電気ケトルは、0.8Lもの水でも安定して稼働。

100Vエアコンも、暖房・冷房ともに問題なく稼働させることができています。

このほか、洗濯機・電気ポット・炊飯器・LED照明・テレビ・パソコンなど、ほとんどの家電を稼働させることができました。
正直、「こんなに使えるのか!」と驚いたのを今でも覚えています。
動かせなかった家電もある
一方で、すべての家電が動いたわけではありませんでした。
ブラザープリンター「HL-L2330D」と「15年前のエアコン」は、2500Wというインバーター容量があっても稼働させることができませんでした。
これはインバーターの容量の問題というより、家電側の特性(起動方式や消費電力の特殊性)に原因があったと考えています。
ブラザープリンター「HL-L2330D」の消費電力を測定してみると、最高で500Wから600W程度しかありませんでした。
にも関わらずインバーターが途中で停止してしまうので、容量の問題ではないことは明白です。
特に古いエアコンは、省エネ性能が低く起動時の突入電流が現代の機種より大きいことがあるため、インバーターとの相性が出やすいので注意が必要です。
「インバーターの容量さえ大きければなんでも動く」というわけではないことを把握しておきましょう。
配線には専用のバッテリーケーブルを使う
インバーターと蓄電池を接続する配線には、大電流が流れる可能性があるので特別な注意が必要です。
この部分の配線

2500Wの電力を12Vの蓄電池から取り出すと、単純計算でおよそ200A(アンペア)もの電流が流れることになり、これは一般的な家庭の分電盤を流れる電流(100V換算で20A程度)の10倍以上に相当します。
太さが細いケーブルに200Aもの電流を流し続けると、
発熱しケーブルが溶断→最悪の場合、電気火災が発生する可能性がある
ので十分な注意が必要です。
このため、私は蓄電池とインバーターの配線に大電流に対応した専用のバッテリーケーブルを採用しています。
適切なケーブルを選ばないと、過熱や火災のリスクがあるため配線材の選定は絶対に妥協してはいけないポイントです。
こちらの記事では、12Vバッテリの配線方法が詳しく解説されています。
→ → → 「12Vバッテリーの配線方法」記事はこちら
安全にインバーターを使用するために、ぜひ参考にしてみてください。
インバーターの出力を家全体に使う方法|電源切替分電盤との連携
インバーターで変換した交流電力を、コンセント一つひとつから取るのではなく、家全体の電気回路に流すことができれば、もっと便利になります。
私は「電源切替器付分電盤」を導入することで、インバーターの出力を家の分電盤に接続し、家中のコンセントから太陽光発電の電気を使えるような仕組みを構築。
これにより、延長コードを何本も引き回す必要がなくなり、普段通りのコンセントから太陽光発電の電気を使えるようになります。
電源切替分電盤の仕組み
電源切替器付分電盤というのは、「電力会社から来る商用電源」と「インバーターから来る自家発電電源」を切り替えて家に給電できる装置です。
見た目はこんな感じ

インバーターの出力やポータブル電源の出力を分電盤に給電することができるようになります。
配線のイメージがこちら

太陽光で発電した電気を蓄電池に充電 → 蓄電池の電気をインバーターで交流に変換 → 電源切替器付分電盤に給電 → 切替開閉器を操作 → 蓄電池の電気で家電を使う
このサイクルを毎日繰り返すことで電気代を大幅に抑えることができます。
こちらの記事では、電源切替器を通じて家電を使用している体験談が詳しく紹介されています。
→ → → 「電源切替器で照明や冷蔵庫を稼働させた」記事はこちら
電源切替分電盤の導入には資格が必要
ここで必ず知っておいてほしいことがあります。
電源切替器付分電盤の導入や、分電盤まわりの配線作業には「電気工事士」の資格が必要です。
無資格で電気工事を行うことは法律で禁止されており、感電や火災のリスクもあります。
「自分でやってみたい!」という気持ちはよくわかりますが、分電盤まわりの作業だけは資格を持つ電気工事士に依頼するか、自分で資格を取得してから行うようにしてください。
電気工事士の資格については、こちらの記事を参考にしてみてください。
→ → → 「第二種電気工事士を独学で一発合格」記事はこちら
インバーターを選ぶ際のその他のポイント
容量以外にも、インバーターを選ぶときに確認しておきたいポイントがいくつかあります。
ここからは、実際に使ってみてわかった「容量以外の選定ポイント」についてご紹介します。
正弦波(サイン波)か修正正弦波か
インバーターには大きく分けて「純正弦波インバーター」と「修正正弦波(疑似正弦波)インバーター」の2種類があります。
純正弦波インバーターは、電力会社から供給される商用電源と同じ波形の交流電気を出力するタイプで、修正正弦波インバーターは、波形が商用電源と完全には一致しないため一部の家電で動作不良や異音が発生することがあります。
インバーターで冷蔵庫・エアコン・電子レンジなどの家電を稼働させるなら、必ず純正弦波インバーターを選びましょう。
私が採用しているリョクエン製2500Wインバーターも純正弦波タイプで、家電との相性問題が出ることはほとんどありません。
効率と待機電力にも注目
インバーターは、直流を交流に変換する際にわずかなロス(変換ロス)が発生します。
「交流の電気を使うために電気を消費している」というイメージです。
一般的なインバーターの変換効率は85〜95%程度で、変換効率が高いほどロスが少なくなります。
この待機電力は機種によって大きく異なり、小さい機種では5W以下のものもあれば、30W以上消費するものもあります。
せっかく太陽光で節電をしているのに、インバーターの待機電力で無駄に電気を使ってしまっては本末転倒なので、待機電力の小さい機種を選ぶのも重要なポイントです。
導入しているリョクエン2500Wインバーターの待機電力を測定したことはありませんが、消費は低いと思われます。
なぜなら、家電を使わない日中帯や夜間であってもインバーターの電源はつけっぱなしにしているのも関わらず、蓄電池の電気が減っていると感じたことがないからです。
悪天候が続き蓄電池が30%ほどになればインバーターを停止させますが、それ以外は基本つけっぱなしで問題ありません。
DIY自作太陽光発電システムをもっと深く知りたい方へ
ここまで読んでくれた方の中には、「自分でもやってみたい!」と思い始めた方もいるのではないでしょうか。
自作太陽光発電システムの構築には、パネルの選び方・チャージコントローラーの接続・蓄電池の選定・インバーターの配線など、知っておくべきポイントがたくさんあります。
まずは、ザックリ図面を作成するとイメージしやすい。

Kindle書籍【DIY自作太陽光発電システム】では、上記のような図面や配線図、失敗ポイントなど、私が経験したこれまでの実体験をギュッとまとめて紹介。
初心者の方でも一から取り組める内容になっているので、「失敗したくない」「何から手をつければいいかわからない」という方にこそ読んでほしい一冊です。
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まとめ
最後に、この記事の内容を簡単に整理します。
インバーターは、太陽光発電で作られた直流電気を家電に使える交流電気に変換する、DIY太陽光発電システムに欠かせない装置です。
インバーター選びで最も重要なのは「容量(W数)」で、使いたい家電の消費電力より大きい容量のものを選ぶことが基本です。
ドライヤーや電子レンジのような消費電力が大きい家電を安定して動かしたいなら、2000W以上のインバーターにするとよいでしょう。
私は2500Wのインバーターを採用し、冷蔵庫・電子レンジ・ドライヤー・エアコンなど、あらゆる家電を太陽光の電気で動かすことに成功しています。
一方で、ブラザープリンターや古いエアコンのように、インバーター容量に問題がなくても動かせない家電があることも事前に知っておいてください。
また、蓄電池とインバーターを接続する配線には大電流が流れるため、専用のバッテリーケーブルを使うことが安全上の必須条件です。
さらに、インバーターの出力を家全体に活かしたい場合は電源切替分電盤との連携が有効ですが、その作業には電気工事士の資格が必要だと理解しておきましょう。
DIY太陽光発電システムの構築に挑戦してみたい方は、ぜひKindle書籍【DIY自作太陽光発電システム】を手に取ってみてください。
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