待機電力で発生する電気代ってどれくらいなの?
こんな疑問にお答えします。
結論から先にご紹介すると、
我が家の22時から翌6時の間に発生した待機電力の電気代は約5円
です。
算出した電気代約5円という金額は、
家族全員が寝ている間、一切家電を使っていないのに発生した待機電力を電気代に換算したもの
です。
無駄に電気代がかかっているのね。。。
本記事では、待機電力の基本的な知識から、具体的な節約方法、さらには省エネ家電の選び方まで、わかりやすく解説します。
職業 :電気保安・電気工事
趣味 :節電・電気工事DIY
実績1:自作太陽光発電とポタ電の活用で電気代3,000円以下達成
効果的な節約術を知ることで、家庭の電気代を大幅に減らし環境にも優しい生活を始めましょう。
目次
待機電力とは?電気代に与える影響を理解しよう
待機電力の定義とその重要性
待機電力とは、家電製品が電源を切っていても消費する電力のことです。
テレビやエアコン、コードレス家電の充電器などで発生することが多いとされています。
待機電力は電気代に大きな影響を与えるので無視できません。
実際、家庭の総電力消費のうち約10%が待機電力と言われています 。
不要な待機電力を節約できれば、その分電気代を安く抑えることができる!ということです。
家庭の待機電力が電気代に及ぼす年間コスト
待機電力が電気代にどれだけ影響するかというと、
一般的な家庭で年間数千円から数万円の電気代が発生している
とされています。
我が家の場合、
夜間発生した待機電力(1日当たり)の電気代が約5円。請求される電気代が月額約3,000円くらい。
なので、
電気代の5%が待機電力によるもの、待機電力による1年間あたりの電気代は約1,825円となります。
電気代が安すぎて、待機電力も少なかった
我が家の測定結果はあまり参考になりませんが、
本記事内で紹介する節電方法を実施すれば待機電力によって発生する無駄な電気代を節約する
ことができます。
電気代が上がって困っている!という方は是非参考にしてみてください。
リアルに発生する待機電力を測定してみた
測定方法
待機電力の測定にはワットモニターを使います。
使い方は
コンセントにワットモニターを挿す → ワットモニターに家電を挿す
たったこれだけ。
消費電力、消費電力量、測定時間を記録することができます。
我が家の電気配線は「自作太陽光発電の電気」と「電力会社の電気」を切替えることができる特殊な電気配線になっているので、
複数のブレーカーで発生する消費電力をワットモニターで測定することが可能です。
測定している様子がこちら
今回はポータブル電源の電気を分電盤に供給して測定しています
下のコンセントが「リビング」「台所」「屋外電灯」のブレーカーと繋がっていて
上のコンセントが「脱衣所」「2階」「寝室」のブレーカーと繋がっています。
それぞれのコンセントで発生する消費電力から「リアルな待機電力」を測定しました。
特殊な電気配線は気になる!!という方は関連記事「注文住宅でやっておくべき電気配線」を参考にしてください。
電気工事屋さんに依頼したときの配線図、電気設備配置が紹介されています。
ポータブル電源や蓄電池の電気を分電盤へ供給可能となるので、「節電対策」、「停電対策」として利用可能。
リビング・台所・屋外電灯の待機電力
「リビング」「台所」「屋外電灯」回線の待機電力を22時~翌6時までの8時間測定してみました。
測定した結果、
消費電力量は0.08kWh、電気代に換算すると約3.1円
でした。
測定した回線には、テレビが含まれてるので高めの待機電力となりました。
脱衣所・2階・寝室の待機電力
「脱衣所」「2階」「寝室」回線の待機電力を22時~翌6時までの8時間測定してみました。
測定した結果、
消費電力量は0.06kWh、電気代に換算すると約2.3円
でした。
測定した回線には、エアコン、24時間稼働する換気扇が含まれています。
測定結果のまとめがこちら
予想より待機電力が多い
22時~翌6時の間に発生する待機電力は全ての回線で0.14kWh。電気代に換算すると約5.3円という結果になりました。
家電を使っていない寝ている間に約5円もの電気代が発生していることになります。
無駄な電気代はなるべく払いたくない
ここからは、簡単に実践できる待機電力を節約する方法をご紹介していきます。
待機電力を減らすための基本的な節約法
使わない家電のコンセントを抜く
使っていない家電のコンセントを抜くことが、待機電力を減らす最も簡単な方法です。
特に、長期間使用しない家電や使用頻度が低い家電はコンセントを抜いておくと良いでしょう。
これにより、年間で約5%の電気代が節約可能とされています。
節電タップを活用する
節電タップを使うと、コンセントを抜き差しする手間を省きながら待機電力をカットすることができます。
節電タップとは、スイッチが付いたテーブルタップのことで我が家でも愛用しています。
こんな感じ
「オン」にするとスイッチが光って、「オフ」にすると消灯するタイプの節電タップがおすすめです。
スイッチの「オン」「オフ」状態を一目でチェックできる
節電タップを使うことで、夜寝る前や外出時にまとめて電源を切ることができます。
簡単に待機電力をカットできる
エコモード・タイマー機能を活用する
省エネ家電に搭載されているエコモードは、消費電力・待機電力を抑えつつ家電を利用できる機能です。
エアコン、加湿器、除湿器など、エコモード搭載機器が多い
エコモードを積極的に活用することで電気代の節約に繋がります。
さらに、エコモードと併せて、タイマー機能を活用することで大幅な電気代の節約が可能です。
我が家では、以下の家電でタイマー機能をよく活用しています。
- エアコン
- 加湿器・除湿器
- 便座ヒーター
- 扇風機
- 寝室の照明
- パソコンのモニター
使いたい時間、使わない時間、外出する時間などを計画しながらタイマーを設定。
無駄に発生する待機電力をタイマーでカット!!
家電別に見る待機電力の削減ポイント
待機電力が多い家電ランキング
我が家の待機電力が多い家電ランキングがこちら
- テレビ
- トイレの便座
- ノートパソコンの充電
- スマホの充電
- エアコン
スマホの充電やノートパソコンの充電は、
充電が100%完了した後でも、コンセントに接続していれば待機電力が発生してしまう
ので充電が完了したらコンセントを抜いてしまいましょう。
よくネットニュースで「電子レンジの待機電力は大きいのでコンセントを抜きましょう」と紹介されていますが、
我が家の電子レンジは待機電力を発生しない機種でした。
測定している様子がこちら
機種によって待機電力発生の有無は異なると思いますので、
気になる方はお使いの電子レンジが待機電力を発生する機種なのか調べてみてください。
テレビの待機電力
我が家の待機電力が多い家電は「テレビ」でした。
テレビは使っていないときでも5Wから10Wの消費電力が発生します。
24時間に発生する待機電力の電気代がこちら
消費電力量0.19kWh × 料金単価38.47円/kWh = 7.39円
関連記事「テレビの電気代を分析してみた」ではテレビの電気代や算出方法が詳しく紹介されています。
テレビの電気代を徹底分析【実際の消費電力からリアルな金額を算出】
気になる方は是非参考にしてみてください。
テレビの待機電力を削減するには「コンセントを抜く」しかありません。
テレビ本体の主電源ボタンで「オフ」にしてみたのですが待機電力を完全にカットすることはできませんでした。(※機種によって仕組みが異なります)
ただし、コンセントの抜き差しを頻繁に行うとテレビ本体に悪影響を及ぼす可能性があるのであまりおすすめできません。
最近では節電効果の高い最新のモデルが販売されているので、古いテレビをお使いの方は早めに交換してはいかがでしょうか。
高性能なテレビを堪能しつつ電気代を安く抑えることができます。
トイレ便座の待機電力
トイレ便座は待機電力が常に発生する家電です。
便座ヒーターが「オン」の状態で24時間で発生する待機電力がこちら
消費電力量0.77kWh × 料金単価38.47円/kWh = 29.6円
待機電電力を節約するためには「コンセントを抜く」もしくは「便座ヒーターの設定のみオフにする」方法があります。
コンセントを抜いてしまうとウォッシュレット機能まで使えなくなる機種があるので注意してください。
我が家は、コンセントは抜かず便座ヒーターを「オフ」にして対策しています。
冬場は便座ヒーターのタイマー機能をうまく活用しましょう。
家族全員が仕事や学校で家にいない時間帯にタイマー機能で便座ヒーターを「オフ」にすれば、無駄な消費電力を抑えることができます。
関連記事「トイレの便座の電気代」では、トイレ便座で発生する電気代、節電方法がもっと詳しく紹介されています。
【電気節約】トイレ便座の使用で発生する電気代は?節電効果の高い使い方を紹介
エアコンの待機電力
エアコンの待機電力は節約するにはテレビ同様、「使わない時期にコンセントを抜く」しかありません。
測定している様子がこちら
主電源を切っても消費電力が発生
エアコンを使わない状態で常に0.8Wの待機電力が発生しているので、これを電気代に換算すると以下のようになります。
消費電力量0.0008kWh × 時間24h × 1年365日 × 料金単価38.47円/kWh = 約270円
待機電力だけで1年間270円もの電気代が発生していることになります。
これは寝室に設置した100Vコンセント用のエアコン1台分の電気代です。
エアコンの容量や台数が多くなるにつれて待機電力は大きくなるので注意してください。
最新の省エネ家電を利用した節約術
待機電力が少ない最新家電の選び方
最近の省エネ家電は待機電力が非常に少ないものが増えています。
新しい家電を選ぶ際には、性能に加えて省エネ性能にも注意してみてください。
特に、テレビや冷蔵庫などの大型家電は、省エネ性能の良し悪しが電気代に顕著に表られることがあります。
- エコモードはあるか
- 費電力は他メーカーと比較して高くないか
- タイマー機能はあるか
家電選びの際、上記のポイントを忘れずにチェックしてください。
省エネ家電の具体的なメリットと使用例
省エネ家電を使用することで、電気代を大幅に節約できます。
例えば、省エネエアコンや冷蔵庫は10年以上前の製品よりも電力消費が少なく年間で数千円もの節電効果があります。
以前住んでいた賃貸に設置されていた古いエアコンの消費電力を調べたとき、
消費電力が常に変動して測定ができなかった、大容量のポータブル電源で使えなかった
ということがありました。
明らかに消費電力が大きい
古いエアコンを1時間使った場合と最新の省エネエアコンを1時間使った場合を比較すると、
「室内温度の変化量」「電気代」共に雲泥の差がでます。
最新の省エネエアコンは電気代が安くて室温調整も快適
長期的な節約効果を高める買い替えタイミング
家電製品の買い替えタイミングも重要です。
古い家電は待機電力が高い傾向があるため、新しい省エネ家電に買い替えることで長期的な電気代の節約が期待できます。
エアコンや冷蔵庫、電気ヒーターのような家電製品は経年によって性能が低下する製品が多いので計画的に更新しましょう。
特に、10年以上使用している家電は省エネ性能が大幅に向上している可能性が高いため早めの取替がおすすめです。
本記事で紹介している、待機電力の節約方法を毎日継続すれば電気代を節約することは十分可能です。
我が家の2024年5月に請求された電気代はたったの2,894円。
4人家族で3,000円以下は安すぎる
待機電力を節約する方法以外にも、自作太陽光発電の導入や電力プランの見直しなど、本格的な節電生活を送っています。
関連記事「電気代を安くする方法」では我が家が実践している本格的な節電対策の詳細が紹介されています。
【電気代を安くする方法】月額2,000円の節電に成功!~驚きのポータブル電源活用術~
小さな工夫の積み重ねが大きな節約につながるので、ぜひ試してみてください。