こんにちは。
電気大好き節電オタクのマメ父ちゃんです。
「サーモグラフィカメラって、実際どんな場面で役立つの?」と気になっている方いませんか?
私はDIYで自作した太陽光発電システムを自宅に導入し、毎日電気と向き合いながら節電生活を送っています。
ソーラーパネル175W×3枚・220W×4枚、蓄電池2.4kW×2台という構成で運用しているのですが、
このシステムをメンテナンスするうえで「どこが熱くなっているか」を把握することがとても重要
だと感じるようになりました。
そこで導入したのが、サーモグラフィカメラ「FLUKE PTi120」です。
購入から実際に使い続けてわかったリアルな使用感、メリット・デメリット、そして太陽光発電システムのメンテナンスにどう活かしているかを、包み隠さずお伝えします。
「サーモグラフィカメラを買うか迷っている」「電気設備の温度管理を始めたい」という方は是非最後まで読んでみてください。
目次
サーモグラフィカメラとは?まずは基本から押さえよう
サーモグラフィカメラについて知らない方のために、まず基本的な仕組みを整理します。
結論からいうと、
サーモグラフィカメラとは「目に見えない熱を、色のついた映像として見せてくれるカメラ」のこと
です。
私が愛用しているサーモグラフィカメラの見た目はこんな感じ

電気設備や機械が正常に動いているとき、各部品はある程度の熱を発します。
しかし、配線の接触不良や過負荷が起きるとその部分が異常に熱くなるのです。
サーモグラフィカメラはそのような「発熱のサイン」を肉眼では見えない段階で検知できるため、電気設備の点検・メンテナンスにおいて非常に頼りになる道具として知られています。
サーモグラフィカメラが電気設備のメンテナンスに欠かせない理由
「別に見た目に異常がなければいいんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、それは危険な考え方で電気設備のトラブルは
見た目では気づけない段階から始まっていることが多い
のです。
たとえば、配線の接続部分が少し緩んでいるだけで、電流が流れるたびに少しずつ熱をもちます。
その熱が蓄積することで絶縁体が劣化し、最終的には発火や漏電につながることがあるので非常に危険です。
ソーラーパネルの発熱をPTi120で撮影した画面がこちら

サーモグラフィカメラを使えば、目に見えない熱の異常を画面上で色として確認できるため、トラブルの芽を早期に摘み取ることができます。
これが電気の仕事をしている人やDIYで発電システムを運用している人が重宝するツールである、一番の理由です。
サーモグラフィカメラの選び方のポイント
サーモグラフィカメラを選ぶとき、チェックすべき主なポイントは「解像度」「温度測定範囲」「価格」「携帯性」の4つです。
解像度が高いほど細かい温度分布を確認できますが、その分価格も高くなります。
電気設備のメンテナンス目的であれば、160×120ピクセル程度の解像度でも十分に実用できます。
温度測定範囲は、-20℃から350℃程度をカバーしていれば、一般的な電気設備の点検には対応できます。
価格帯はピンキリで、数万円のコンパクトタイプから数十万円を超えるプロ仕様まで様々。
「なるべくコストを抑えながら実用的なものを使いたい」という方にとって、この後紹介するFLUKE PTi120は非常に現実的な選択肢になります。
FLUKE PTi120を選んだ理由と基本スペック
私がFLUKE PTi120を選んだのには、明確な理由があります。
結論をいうと、
「価格と機能のバランスが他メーカーの製品と比べて優れていた」
です。
サーモグラフィカメラはどれも高額なので、選定にめちゃくちゃ苦労しました。
購入当初の価格は8万円。
サーモグラフィカメラのカテゴリの中では決して安くはありませんが、競合する他メーカーの同クラス製品と比較すると、むしろリーズナブルな部類に入ります。
特にハンドガンタイプのサーモグラフィカメラとなると、10万円以上するものがほとんど。
「できるだけ安く、でもちゃんと使えるものを」という方には、FLUKE PTi120はかなり有力な候補になると思います。
FLUKE PTi120の基本スペック
FLUKE PTi120はスマートフォンのような形状をしたコンパクトサイズのサーモグラフィカメラです。

測定温度範囲は-20℃〜150℃に対応しており、家庭用の電気設備や太陽光発電システムの点検には十分なスペックです。
熱画像の解像度は160×120ピクセルで、対象物の温度分布をリアルタイムに確認することができます。
本体にはカメラ機能も内蔵されており、サーモグラフィ映像と実際の映像を切り替えながら確認できる設計になっています。
こちらがサーモグラフィ映像を濃くした画面です。

発熱個所を見逃すことはありません。
撮影した映像はデータとして本体に保存できるため、「いつ・どこが・何度だったか」という記録管理に便利です。
電気の仕事や太陽光発電システムのメンテナンスにおいて、本格的なサーモグラフィカメラの入門機として非常に使い勝手がよい一台といえます。
実際に使ってわかったFLUKE PTi120のメリットとデメリット
ここからは実際に使い続けてわかった、率直な使用感をお伝えします。
良い点も悪い点もあるので、購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
FLUKE PTi120を使って感じたメリット4選
まずはメリットから紹介します。
① 作業着の胸ポケットに入るサイズ感で持ち運びが楽
現場での作業中、大きくて重い機材を持ち歩くのは想像以上に疲れます。
FLUKE PTi120はスマートフォンと同程度のサイズ感なので、作業着の胸ポケットにすっぽり収まります。
「ちょっと確認したい」と思ったタイミングでサッと取り出せるのは、現場作業のテンポを損なわないという点でかなりのメリットです。
② 広範囲の温度分布を一画面で確認できる
撮影範囲全体の温度を一度に確認できるため、広い面積にわたる設備の温度チェックに向いています。
たとえばソーラーパネルの全体的な熱分布を確認したいとき、ポイント測定型の温度計とは比べ物にならないスピードで状況を把握できます。
「あの部分だけなんか熱い」という発熱箇所の見逃しを防げるのは大きな強みです。
③ サーモ映像と実際の映像の切り替えがスムーズ
サーモグラフィ映像と通常カメラの映像を切り替えるとき、画面を横方向にスクロールするだけで済みます。
操作がシンプルで直感的なので、電気設備に詳しくない方でもすぐに使いこなせます。 「発熱しているのはここの部品か」と素早く特定できるのが便利です。
これがサーモグラフィ画面

これがカメラモードの画面

画面のスクロールだけで切替できるのはとても便利で使いやすい
④ 発熱箇所を写真データとして保存・管理できる
撮影中の映像をそのまま写真として本体に保存できるため、経過観察や記録管理に役立ちます。
「先月と比べて温度が上がっているな」という変化を視覚的に比較できるのは、定期点検の精度を高めてくれます。
FLUKE PTi120を使って感じたデメリット4選
正直なところ、デメリットもあります。
① 10秒に1度の画面フリーズが煩わしい
使用中、10秒に1度ほど画面が一瞬フリーズします。
「校正中」というテキストが表示されフリーズしてしまう。

これはカメラの画面更新処理によるもので、仕様の範囲内ではあるのですが、連続した作業の流れを断ち切られる感覚があってなかなか慣れません。
気になる方には結構なストレスになると思います。
② 快晴の屋外では画面が非常に見づらい
太陽光が強い屋外での作業中、画面の明るさを最大にしても非常に見づらくなります。
ソーラーパネルの点検は晴天時に行うことが多いため、これは個人的に一番気になる点です。
日陰に移動しながら確認する、という工夫で対応していますが、少々手間がかかります。
③ 移動中に誤操作しやすい
電源を入れたまま移動していると、手が画面に触れたタイミングで設定が変わってしまうことがあります。
タッチパネル式のため仕方ない部分もありますが、現場作業では意外と頻繁に起こります。
「さっきまで正しく設定していたのに…」となる前に、移動前に電源を切る習慣をつけると良いかもしれません。
④ 起動に10秒程度かかる
電源を入れてから使用できる状態になるまで、10秒程度かかります。
「今すぐ確認したい」という場面では地味に不便で、ハンドガンタイプのカメラと比べると起動速度のもたつきを感じます。
FLUKE PTi120で太陽光発電システムの温度を実測してみた
FLUKE PTi120を導入したきっかけのひとつが、自作太陽光発電システムの発熱箇所を確認したかったことです。
太陽光発電システムは、発電したエネルギーを蓄電池に蓄え、インバーターを通じて家庭内で使用できる電気に変換する仕組みで成り立っています。
電気が流れるところには必ず熱が発生するため、どこがどのくらい熱くなっているかを定期的に把握することが、安全な運用の基本です。
実際にFLUKE PTi120で測定してみると、いくつかの箇所で発熱が確認できました。
発熱が確認された箇所と考えられる原因
まずよく発熱する箇所が、
ソーラーパネル、インバーター本体、ハイブリッドインバーターをつないでいるケーブル、蓄電池とインバーターをつないでいるケーブルの4つ
です。
ケーブルが発熱している原因としては、電流に対してケーブルの太さが不十分な場合や、接続部分の締め付けが甘い場合が考えられます。
電流が大きければ大きいほどケーブルへの負荷は増すため、太陽光発電システムのように大電流が流れる回路では、ケーブルの選定と接続状態の管理が特に重要です。
こちらの記事では、ケーブルの太さ選定方法が詳しく解説されています。
→ → → 「太陽光発電システム【ケーブルの太さ自動判定ツール】」記事はこちら
次に確認できたのが、インバーター本体の発熱です。
インバーターは直流電力を交流電力に変換する際にエネルギーの一部を熱として放出します。
負荷が大きいほど発熱も増すため、換気環境が悪い場所に設置すると過熱による誤作動や故障につながることもあります。
発熱箇所の温度管理が安全運用のカギ
発熱が確認された箇所を定期的にサーモグラフィカメラで確認し続けることで、「いつもより温度が高い」「最近この部分だけ特に熱い」という変化に気づきやすくなります。
問題が顕在化してから対処するのではなく、異常の予兆を発見して事前に手を打てる点が、サーモグラフィカメラを導入する最大のメリットです。
太陽光発電システムは設置してしまえば終わりではなく、安全に長く使い続けるためのメンテナンスが必要だということを、改めて感じています。
DIY自作太陽光発電システムをもっと深く知りたい方へ
ここまで読んでくれた方の中には、「自分でも太陽光発電システムを作ってみたい!」と思い始めた方もいるのではないでしょうか。
自作太陽光発電システムの構築には、ソーラーパネルやチャージコントローラー、インバーター、蓄電池の選び方から配線方法、メンテナンスの基礎知識まで、知っておくべきポイントが数多くあります。
独学でゼロから調べると膨大な時間がかかりますし、誤った知識で配線すると感電や火災のリスクもあるので得策ではありません。
私がこれまでの経験をギュッとまとめたKindle書籍【DIY自作太陽光発電システム】があれば、初心者の方でも一からDIY太陽光発電システムを導入することができます。
「失敗したくない」「何から手をつければいいかわからない」という方は是非参考にしてみてください。
写真や図解を交えながらわかりやすく解説しています。
→ → → Kindle書籍「DIY自作太陽光発電システム」はこちら
まとめ
最後に、この記事の内容を簡単に整理します。
FLUKE PTi120は、価格・機能・携帯性のバランスが優れたサーモグラフィカメラです。
購入当初の価格は8万円と、ハンドガンタイプ(10万円以上が主流)と比べて手の届きやすい価格帯でありながら、実用的な機能がしっかり揃っています。
メリットとしては、胸ポケットに収まるサイズ感、広範囲の温度確認、サーモ映像と実映像のスムーズな切り替え、発熱箇所の写真保存・管理といった点が挙げられます。
一方でデメリットとして、10秒ごとの画面フリーズ、晴天屋外での視認性の低さ、移動中の誤操作、起動時間のもたつきがあることも正直にお伝えしました。
デメリットはあるものの、それを差し引いても導入する価値は十分にあります。
特に自作太陽光発電システムのように、発熱管理が安全運用に直結する設備を持っている方には、サーモグラフィカメラは必須のメンテナンスツールになるでしょう。
