放射温度カメラとサーモグラフィカメラの使い心地を徹底比較|導入するならどっち?

こんにちは。電気大好き節電オタクのマメ父ちゃんです。

「温度を測りたいんだけど、放射温度カメラとサーモグラフィカメラってどっちを買えばいいの?」という疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。

 

私は自作の太陽光発電システムを導入して節電生活を送っており、その日々のメンテナンスや電気の仕事の中でサーモグラフィカメラ(FLUKE PTi120)放射温度カメラ(HIOKI FT3700)の両方を状況に応じて使い分けています。

FLUKE PTi120とHIOKI 3700

 

 

結論から言うと、

広い範囲の温度を一気に確認するならサーモグラフィカメラが向いていて、ピンポイントで1点だけ素早く温度を測りたいなら放射温度カメラが向いている

です。

目的の違いで、向いているツールがはっきりと変わります。

 

この記事では、それぞれの温度測定機器の特徴を比較しながら正直なレビューをご紹介しています。

電気設備のメンテナンス、自作太陽光発電システムの温度管理、DIY電気工事などに興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

放射温度カメラとサーモグラフィカメラって何が違うの?

そもそも「放射温度カメラ」と「サーモグラフィカメラ」はどう違うのか、簡単に整理しておきましょう。

名前が似ていてわかりにくいですが、仕組みと目的がまったく異なる道具です。

 

放射温度計(放射温度カメラ)とは

放射温度計とは、物体が放射している赤外線のエネルギーを読み取り、その量から温度を算出する道具です。

 

スピードガンのような形をしていて、ボタンを押すと「ピッ」と数値が表示されます。

放射温度計

 

コロナ禍に非接触で体温を測るときによく使われていたので、見たことがある方も多いと思います。

 

測定できるのは「狙った一点の温度」で、そのポイントだけを数値として表示することが可能。

レーザーポインター機能がついているモデルが多く、どこを測っているのかが視覚的にわかりやすいのが特徴です。

 

サーモグラフィカメラとは

サーモグラフィカメラは、視野全体の温度分布を色の濃淡で映像化できる温度測定カメラです。

温度が高い箇所は赤やオレンジ、低い箇所は青や紫で表示されます。

サーモグラフィカメラ

 

電気設備の点検や建物の熱漏れ調査などのプロ用途に長く使われてきたツールですが、近年は比較的手の届きやすい価格帯のモデルも増えてきました。

一画面で複数箇所の温度を同時に確認できるため、「どこが一番熱くなっているか」を探す作業に非常に向いています。

 

サーモグラフィカメラ(FLUKE PTi120)を使って感じたこと

私が実際に「FLUKE PTi120」というサーモグラフィカメラを愛用しています。

 

電気工事の現場や自宅の太陽光発電システムのメンテナンスに利用していて、温度管理には欠かせないアイテムです。

実際に使い込んでみて感じたメリット・デメリットを正直に紹介します。

 

FLUKE PTi120のメリット

まず感じた一番の強みは広い範囲を一度に温度確認できることです。

 

太陽光発電システムの電気パネルや分電盤周りを点検するとき、1か所ずつ温度計を当てて確認する必要がなく、画面を向けるだけでどこが熱くなっているかが視覚的にすぐわかります。

これは本当に便利で、ひと目で「あ、ここが異常発熱している」と気づけるため、発熱箇所を見逃す心配がありません。

 

実際の測定画面がこちら

サーモグラフィカメラの測定画面

 

異常に発熱する危険があればすぐに発見できます。

 

次に便利だと感じる機能が、サーモ画面と通常映像の切り替えが簡単なことです。

画面を横方向にスクロールするだけで、サーモグラフィ映像と実際のカメラ映像をスムーズに切り替えられます。

 

 

「温度分布を確認してから実際の機器の場所を確認する」という作業が非常にスムーズで、現場での点検スピードが上がりました。

 

また、撮影した映像を写真データとして保存できる機能も非常に役立っています。

発熱していた箇所の状態を記録に残せるため、「前回の点検と比べてどうか」という継続的な管理がしやすくなっています。

 

太陽光発電システムの長期運用では、定期的な温度記録は安全管理の観点からもとても重要です。

 

FLUKE PTi120のデメリット

一方で、正直に言うとデメリットも感じています。

 

一番大きいのは「価格が高い」という点です。

サーモグラフィカメラは放射温度計と比べてかなり高額になります。

自作太陽光発電システムのメンテナンス用途だけで導入するとなると、費用対効果があるかどうかは疑問です。

 

また、起動に少し時間がかかるため、「サッと温度確認したい」というとき、放射温度計のほうがスピーディーに対応できると感じています。

こちらの記事では、FLUKE PTi120を愛用している私が感じている正直なデメリットを詳しく紹介しています。

→→→「FLUKE PTi120の正直レビュー」記事はこちら

 

サーモグラフィカメラ選びで絶対に失敗したくない!という方は参考にしてみてください。

 

放射温度カメラを使って感じたこと

放射温度カメラは、ピンポイントの温度確認を手軽に行うとき非常に便利です。

実際に電気工事の仕事や自宅のシステム点検で使い比べてみて、サーモグラフィカメラとはまた異なる独自の強みを感じています。

 

放射温度カメラのメリット

放射温度計の最大の強みは、なんといっても「起動の速さ」です。

スイッチを押した瞬間に温度が表示されるため、素早くサッと確認したいときに非常に重宝します。

放射温度カメラで測定している様子

 

現場でいちいち機器が起動するのを待つ必要がなく、「ちょっと確認するか」という感覚で気軽に使えるのが快適です。

 

もう一つの強みがレーザーポインター機能によるピンポイント測定です。

ケーブルの端子、電流が多く流れる幹線ケーブルの表面、インバーター本体など、「ここの温度を知りたい」というピンポイントの箇所を正確に測定できます。

「どこを測っているのかが目で確認できる」というのは、精度の高い管理をするうえでとても大切な機能です。

 

そして、サーモグラフィカメラと比較したときに一番大きなメリットが「価格の安さ」です。

用途が限られるぶん、初期投資を大幅に抑えられます。

「まずは温度管理を始めてみたい」という方には、放射温度計からスタートするのがコスパ面でも合理的な選択です。

 

放射温度カメラのデメリット

放射温度計のデメリットは「画面全体の温度分布を把握できない」という点です。

ピンポイントで1か所の温度しかわからないため、「どこが一番発熱しているか」を探す用途には向いていません。

 

たとえば分電盤の中を点検するとき、ブレーカーが何十個も並んでいる状況で放射温度計を1か所ずつ当てていくのは非常に時間がかかります。

サーモグラフィカメラであれば一発で全体を確認できるのに対し、放射温度計では見落とす可能性があるので時間をかけて測定しなければなりません。

 

両方使い比べてわかった「本当の使い分け」

ここが一番大事なポイントです。

サーモグラフィカメラと放射温度カメラを両方使い比べてみて、それぞれが得意とする用途と苦手な用途が明確にわかってきました。

 

自作太陽光発電システムのメンテナンスにはどちらが向いている?

私の自宅では蓄電池2.4kW×2台、ソーラーパネル175W×3枚、220W×4枚の太陽光発電システムを運用しています。

この規模のシステムで日常的な温度管理を行う場合、結論としては「放射温度カメラでも十分に対応可能」というのが私の実感です。

なぜかというと、点検する箇所がある程度決まっているからです。

 

我が家の太陽光発電システムの場合、

ケーブルの端子部分、大電流が流れるケーブルの表面、インバーター本体の3個所

がよく発熱します。

なので、天気が良く発電量が多いタイミングでこの3個所を重点的に確認するという手法で温度管理をすれば、放射温度計のピンポイント測定で必要な情報は十分に得られます。

12V太陽光発電システム

 

我が家の場合、ソーラーパネル以外の太陽光発電システムは1個所にまとめているので、数分で重要個所の温度測定を実施することができます。

あらかじめ「ここを測る」という測定ポイントが決まっているなら、放射温度計の方がスピーディーかつシンプルに温度測定することが可能です。

 

一方、「どこかが発熱しているはずだが、どこかわからない」という状況になったときはサーモグラフィカメラの出番です。

発熱箇所の特定という目的では、サーモグラフィカメラの圧倒的な視覚情報は放射温度計では代替できません。

 

電気の仕事(電気工事・点検)ならどちらを選ぶべきか

電気工事や設備点検の仕事で使う場合は、サーモグラフィカメラの導入がおすすめです。

分電盤や配電盤の全体を一度に確認する場面では、サーモグラフィカメラの「広範囲を一瞬で確認できる」能力は非常に強力。

見えにくい場所の発熱を見逃してしまうリスクを大幅に減らせるため、安全管理の観点からも重要なツールです。

 

ただし、仕事用途でもすべての現場でサーモグラフィカメラが必要なわけではありません。

「測定ポイントが明確に決まっている定期点検」のような場面では、放射温度計の方が素早く確認できて効率的です。

 

二種類を使い分けることで、それぞれの強みを活かした点検が可能になると感じています。

 

比較表:放射温度カメラ vs サーモグラフィカメラ

比較項目放射温度カメラサーモグラフィカメラ(FLUKE PTi120)
価格安価(数千円〜数万円)高価(数十万円〜)
重量軽量(片手で扱いやすい)軽量(スマホと同じくらいのサイズ)
バッテリー単3電池など交換式が多い専用充電池(USB充電コード必要)
測定範囲1点のみ(ピンポイント)広範囲を面で測定
測定距離対象との距離に応じてスポット径が変化一定距離で広範囲をカバー

 

使用目的によって最適な温度カメラを選んでください。

使用頻度が低いのであれば、放射温度カメラで十分だと思います。

 

 

まとめ

今回は放射温度カメラとサーモグラフィカメラを実際に使い比べた経験をもとに、それぞれの特徴と使い分けを整理しました。

 

大切なポイントは以下のとおりです。

「広い範囲でどこが発熱しているかを探したい」という目的なら、サーモグラフィカメラ一択。

視野全体の温度分布を色で可視化できるため、発熱箇所の特定作業が圧倒的にスピーディーになります。

 

「測定ポイントが決まっていてピンポイントで確認したい」という用途なら、放射温度カメラで十分対応可能。

起動が速く、レーザーポインターで正確に測定でき、価格も安いため、コスパ面での優位性は大きいです。

 

実際に我が家のDIY太陽光発電システムで温度測定してみました。

日常的な温度管理であれば、ケーブル端子・幹線ケーブル・インバーター本体の3点を重点的に確認すればいいので、放射温度計でも問題なく対応できます。

 

一方、「どこか異常発熱している箇所がある気がするが特定できない」という状況ではサーモグラフィカメラがなければ発熱箇所の発見は難しい。

はっきりとした画像で温度管理を記録・継続していきたいという方はサーモグラフィカメラが向いていますが、導入前に費用対効果をしっかり検討することをおすすめします。

→→→「FLUKE PTi120の正直レビュー」記事はこちら

 

どちらの道具も「電気を安全に管理する」という目的のための頼もしい便利アイテムです。

ご自身の用途と予算に合わせて、最適な一台を選んでみてください。

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